superchat


一般的なものとなった「YouTuber(ユーチューバー)」という職業。その人気は、2020年から高まる一方で、「小学生がなりたい職業ランキング」では3年連続ランクインをするほどだ。

そのユーチューバーが活躍する動画サイト「YouTube」には、ライブ配信ができる機能があるのですが、このライブ配信に「super chat(スーパーチャット)」という投げ銭機能がついていることをご存じでしょうか?

「super chat」を利用すれば、視聴者から金銭的な支援を直接受け取ることができるのです!

ですが、

  • 「スパチャってよく聞くけど一体何?」
  • 「やり方がわからない・・・」

という方は多いかと思います。

今回はそんな「super chat」の機能と魅力、人気になった理由などを、かいつまんでご紹介します。


急浮上してきた「super chat」とは?

「super chat(スーパーチャット)」とは、2017年の2月からYouTubeに加わった機能で、ライブ配信の配信者に対して直接お金を送れる機能です。

投げ銭

例えば、街中で演奏やパフォーマンスをやっている人に「投げ銭」を渡したことはありませんか?
たった数百円でも小銭を投げ入れることで、楽しませてもらった感動を気軽に示すことができますよね。

「super chat」は、この「投げ銭」と同じものだと想像してもらえればわかりやすいかと思います。

リスナーが、自分の応援する気持ちを配信者にお金としてダイレクトに伝えることができる画期的な機能なのです。

ですが、「super chat」のサービス開始当初は

  • 「使い道がわからない」
  • 「誰が利用するんだ?」
  • 「お金の使い方が馬鹿げてる(笑)」

などといった懐疑的な意見が多くみられました。

この頃の日本は「自分に直接利益のない、形のないものにお金を払うなんて馬鹿らしい」という考え方が多かったのかもしれませんね。

ところが、現在の状況を見てみると驚くべき金額のsuper chatが送られています。

https://playboard.co/en/youtube-ranking/most-superchatted-all-channels-in-worldwide-total

(super chatの金額が見られるサイトを添付)

このように現在では「super chat」の収益のみで数億円の稼ぎ出すクリエーターが存在します。

※ランキングの「潤羽るしあ」さん、「桐生ココ」さんは現在活動を行っておりません。

実績や数字として現れることで、今まで得体の知れなかった「 super chat」 というものに興味を持つ人が出てくるようになったというわけです。

「super chat」が人気になった理由

現在は「コンテンツを生み出すクリエイターには、きちんと報酬を支払うべきだ」という考え方が定着しつつありますが、日本人はクリエーターがお金を稼ごうとすることに嫌悪観を抱く人が多く、人気を収入につなげることが難しかったのです。

その意識が大きく変わり、「super chat」をよく耳にすることが増えたのはバーチャルYoutuber(Vtuber)のおかげだと考えていいでしょう。

先ほどのランキングでは上位20人のうち14人がVtuberとして活動をされています。彼らは生配信をメインに活動しており、super chatを送った際にリアルタイムで反応が来ることも相性が良かったと考えられます。

感動や賛辞を手軽に配信者に伝えられるだけでなく、お金(=報酬)として支援できる「super chat」は、次第に人気となりました。

「super chat」と相性がいいVtuber

Pekora Ch. 兎田ぺこら – YouTube  兎田ぺこら(うさだぺこら)さんの記念配信とチャンネル

日本人は他国に比べてsuper chatの利用が多くなっています。そもそも日本人は他の国に比べて一人当たりのYoutube視聴時間がとても長く、ライブ配信との相性が良い傾向にあります。ライブ配信では、編集された動画に比べてクリエーターが身近に感じ、コメントにもリアルタイムで反応をしてくれることも影響してそうですね。

ネット回線の先生ネット回線の先生

日本のアニメ文化も昨今のスパチャ文化に影響を与えていると思います!アニメのキャラクターのような見た目でより人間味を感じるコンテンツは日本人のオタク魂に大きく火をつけたのではないでしょうか…!

通常の動画投稿だと再生数や人気、チャンネル登録人数などで広告費が変わるところ、少ない登録者数で広告収入以上の収入を得ているのを目の当りにしたら「えっ・・・スパチャすご・・・」と思っちゃいますよね。

一定数の視聴者を囲い込めているユーチューバーにとって「super chat」はまさに最高の稼ぎどころだと知った配信者が、次第に「super chat」を利用するようになり、YouTubeでもどんどん浸透していきました。

「super chat」の魅力とは

「super chat」の最大の魅力は、たとえチャンネルの登録者数が少なくてもYouTubeからの広告収入を超えられる可能性があるといいう点です。

ここで仮に、チャンネル登録者数2万人ほどのユーチューバーがいたとします。
※登録者数がそれほど多くはない点に注目してください

チャンネル登録者である2万人のうち、3%である約670人程度の視聴者が毎日「super chat」でユーチューバーに100円ずつ(一か月で1人3,000円)送ったとすると、それだけでも201万円に達する計算です。

ただ、この201万円が丸々もらえるというわけではありません。「super chat」の収益割合は「7割」と言われていて、あとの3割はYouTube側に支払われます。

つまりこの場合、201万円のうちの7割=約140万円が貰えるという計算になります。

当然これは極端な例なので、確実に毎月100万近い額がもらえるという保証はありませんが・・・通常のYouTubeの広告収入で月間100万を稼ごうとすると、月間1,000万回以上の動画再生が必要だと考えられます。
その場合、1人の視聴者が5回動画を再生してくれたとしても、200万人以上の視聴者数が必要になります。(※1ヶ月に1本だけ上げた場合の算出です)

つまり「super chat」は、視聴者数が少なくても配信の内容や面白さ次第では広告収入の金額を上回る可能性を秘めているということです。

1人1人から数百円ずつしかもらえなくても、渡してくれる人数が増えれば増えるほど、貰える金額も大きく跳ねるということです。
この点こそが「super chat」の持つ最大の魅力ではないでしょうか。

「super chat」の利用資格条件

これだけ「super chat」の魅力を紹介してきておいて、最後に言うのもなんですが、この「super chat」を利用するには下記の条件を満たしている必要があります。

  • チャンネルが収益化されていること
  • チャンネル所有者が 18 歳以上であること
  • チャンネル所有者の居住地が提供地域に含まれていること

これらが「super chat」を利用できる条件です。また、上記の条件を満たしていたとしても

  • 年齢制限がついた動画
  • 限定公開の動画
  • 非公開動画
  • 子ども向け動画

これらの動画では「super chat」を利用できないので注意が必要です。

チャンネルの収益化に必要な最低条件が・チャンネル登録者1,000人以上・過去12ヶ月間の総再生時間が4,000時間以上規約やポリシーに違反していないことなので、まだ収益化されていない場合は、まずこの最低ラインを越えなければいけません。

ただ、現時点で収益化もクリアしていて、かつ他の条件も満たしているのであれば、今すぐにでも「super chat」を利用しない手はありませんよね!

「Super Thanks」って何?

今まで。super chatについて述べてきましたが、yotubeが新たにsuper thanksという機能を追加しました。2021年7月からベータ版の提供を開始し、2022年4月には日本を含む68か国のクリエーターが利用できるようになりました。

ライブ配信やプレミアム公開に投げ銭をするスパチャとは異なり、「super thanks」は投稿済みの動画に利用される投げ銭機能です。クリエーターの応援になるほか、コメント欄で自身のコメントを目立たせることができます。

ライブ配信をあまりしない、動画投稿メインのクリエーターにとっては待望の機能であり、クリエーターによって収益の方法に不公平がなくなるような機能になりました。

まとめ

今回、YouTubeの投げ銭機能「super chat」についてご紹介しました。

「super chat」のような機能は、今や他の配信サイトでも普通となってきています。少ない視聴者数でも支援がもらえるという点は、配信者にとって魅力的ですよね。

配信者であれば、有効活用して今後の活動に役立てていきましょう。

また視聴者にとっても、今までは言葉でしか伝えられなかった賛辞を金額という数字で配信者に還元できるメリットがあります。

もし好きなユーチューバーさんがいたら、応援する意味でも「super chat」を送ってみてはいかがでしょうか。