光コラボへの乗り換えは、工事なしで回線を引き継げるうえ、ひかり電話の番号も原則そのまま使えます。気をつけるのは主に3つ、プロバイダのメールアドレス・解約金と工事費の残り・承諾番号の15日という期限です。

NTT東日本・西日本が提供するフレッツ光などを、他の事業者へ卸提供する「光コラボレーションモデル(以下、光コラボ)」。2015年に始まって以来すっかり定着し、フレッツ光から光コラボへ移った人も、光コラボ同士で乗り換えた人も多いでしょう。

ただ、注意点を押さえないまま手続きを進めると、乗り換えた後に思わぬ出費や手間が発生することがあります。

  • そろそろフレッツ光から光コラボへ転用したい
  • 今使っている光コラボよりもっとお得で使いやすい光コラボに乗り換えたい

そう考えている方は、手続きを進める前にひととおり目を通しておいてください。


そもそも「光コラボ」ってどういうもの?

従来のインターネットといえばNTT東日本・西日本が提供する「フレッツ光」が主流で、それに加えて仲介役として「プロバイダー」を契約する必要がありました。

フレッツ光とプロバイダとで別々に契約しなければならず、契約や乗り換え時の手続き・管理がややこしくなり、不便を感じるのがデメリットとなっていました。

そこで登場したのが「光コラボレーションモデル(光コラボ)」です。今までNTTが提供していたフレッツ光の回線を、他事業者でも提供できるようにしたものです。

これにより光コラボ事業者は自社独自のサービスを提供できるようになり、価格競争が生まれ、私たちユーザーは数多くある事業者から自分に合ったサービスを選べるようになりました。

仕組みをもう少し詳しく知りたい方は、光コラボレーションとは?フレッツ光との違い・転用と事業者変更もあわせてどうぞ。

光コラボへ変更・乗り換えをするメリットは?

請求明細が一本化される

フレッツ光の場合、光回線の契約料+プロバイダ料金と、2つ別々に請求が発生します。

一方、光コラボは回線とプロバイダが一体化されているので、明細も一本化されて支払いの管理が楽になります。支払いを一つにまとめることで割引が適用されるケースもあります。

光コラボ事業者独自のサービスを受けられる

光コラボの大きなメリットは、割引サービスやキャンペーンなどのお得なサービスが受けられるという点です。

スマートフォンとセットで月額料金が割引かれるサービスもあり、家族でそのキャリアを使っていれば通信費をまとめて抑えられます。

新規契約でのキャッシュバックや、乗り換え時の工事費負担など、事業者ごとのキャンペーンも豊富です。自分に合ったサービス内容を多数の事業者から選べるのも魅力ですね。

工事は不要?手続きは難しい?

「事業者を変えると、また回線工事が必要なの?」と思う方も多いでしょう。

光コラボ事業者が扱う光回線は、NTT東日本・西日本の「フレッツ光」と同じ設備を使っているため、光コラボのために新たに回線を引き直す必要がありません。立ち会いを伴う工事は基本的に発生しません。

(※ただし、内部で断線している・古い設備で光コラボに対応していないという場合は、新たに回線工事が必要になることもあります。)

フレッツ光から光コラボへ移るときは「転用」、光コラボから別の光コラボへ移るときは「事業者変更」という扱いになります。事業者変更は2019年7月から可能になった仕組みで、それ以前のように「解約してから新規契約」をする必要はなくなりました。

手続きの入口は「承諾番号」。有効期間は15日

どちらの手続きも、まず承諾番号を取るところから始まります。

  • 転用承諾番号…フレッツ光から移るとき。NTT東日本・西日本から取得する
  • 事業者変更承諾番号…光コラボから移るとき。今契約している光コラボ事業者から取得する

ここで見落としやすいのが期限です。承諾番号の有効期間は発行日から15日間で、過ぎると無効になり、取り直しが必要になります(NTT西日本 公式・転用承諾番号のお受け取り/2026年9月確認)。番号を取ったら、乗り換え先への申し込みは早めに済ませましょう。

なお、契約書面を受け取った日を初日とする8日間は、事業者の合意がなくても契約を解除できる「初期契約解除制度」が使えます。条件を勘違いして契約してしまったときの逃げ道として覚えておくと安心です。

光コラボを変更・乗り換える際の注意点と対策

手続き自体はかなり楽になりましたが、それでも気をつけておきたいポイントがあります。

前のプロバイダのメールアドレスが使えなくなる

光コラボはフレッツ光と同じ回線を使っているとはいえ、プロバイダーが変わればメールアドレスなどのプロバイダ提供サービスは使えなくなります。

プロバイダのメールアドレスをアカウント登録や連絡手段に使っている人は、乗り換える前に登録先のメールアドレスを変更しておきましょう。フリーメールに移しておくと、次に乗り換えるときも困りません。

なお、同じプロバイダが提供する光コラボにすれば、そのまま使い続けられることがあります。

■例:「フレッツ光」+プロバイダ「OCN」だったのを「OCN光(OCNインターネット)」にする など

解約金の上限は「月額料金1か月分」まで

フレッツ光から光コラボへの転用では基本的に解約金はかかりませんが、光コラボから他社へ移る場合は、契約内容によって解約金(違約金)が発生することがあります。

ここは近年で大きく変わった点です。2022年7月1日に施行された改正電気通信事業法の省令により、期間拘束契約の解約金は「1か月あたりの利用料金相当額」が上限と定められました(総務省 電気通信消費者情報コーナー 消費者保護ルール/2026年9月確認)。

つまり、以前のような数万円規模の高額な違約金は、現在の契約では想定されにくくなっています。ただし古い契約をそのまま継続している場合は旧条件が残っていることもあるため、自分の契約書や会員ページで確認しておきましょう。

意外な落とし穴は「工事費の残り」

解約金より負担が大きくなりやすいのが、開通工事費の分割払いが残っているケースです。

多くの事業者では、分割払いの途中で他社へ事業者変更すると工事費の残額を一括で請求されます。解約金が1か月分に収まっても、こちらが数万円残っていれば話は別です。

乗り換えを決める前に、①解約金の有無と金額 ②工事費の分割が何回残っているかの2点を必ず確認してください。事業者によっては、他社の違約金や工事費残債を還元するキャンペーンを用意しているので、そこで相殺できないかも見ておくと無駄がありません。

乗り換え全体の費用の考え方は光回線のお得な乗り換え方法|事業者変更・違約金上限と注意点でも整理しています。

キャッシュバックの適用には書類が必要なことも

高額なキャッシュバックを用意している事業者もあり、他社の解約時に発生する違約金や工事費の残りを還元してくれるものもあります。適用には解約証明書などの提出が必要になることがあるので、契約後すぐ出せるよう準備しておきましょう。

固定電話(ひかり電話)の番号は原則そのまま。ただし例外に注意

以前は「光コラボ同士の乗り換えでは電話番号が変わる」と言われることもありましたが、現在は転用・事業者変更のいずれでも、ひかり電話の番号は原則そのまま引き継げます(NTT東西のひかり電話の仕組みをそのまま引き継ぐため)。

ただし、例外的に引き継げないケースもあります。代表的なのは、乗り換え前にソフトバンク光の「ホワイト光電話」など、NTT東西以外の事業者が発番した電話番号を使っている場合です。もともとNTTの加入電話(アナログ回線)で取得した番号を使っていた場合は、いったんNTTの加入電話へ戻す「アナログ戻し」を経由して引き継ぐ方法もあります。

自宅の固定電話がひかり電話の方は、乗り換え前に「今の電話番号がそのまま使えるか」を乗り換え先に確認しておくと安心です。

レンタル品の返却などを忘れず行う

現在契約しているプロバイダや光コラボ事業者からWi-Fiルーターなどをレンタルしている人は、返却を忘れないようにしてください。

本体はもちろん、配線や周辺機器など借りているものは全て返却用の箱やキットに入れて返します。取扱説明書なども忘れず同梱しましょう。
(LANケーブルは手持ちのものと混同しやすいので、間違って送らないように確認してください。)

失くしたものがあると分かったら、送付する前に窓口へ連絡をしましょう。

悪質な業者からの電話勧誘には注意

光コラボが登場してから増えたのが、NTTやフレッツ光などの名前を騙った悪質な電話勧誘です。

「NTT(フレッツ光)の代理店です」というように、さも事業者が直接関係しているように巧みな話術で契約を迫ってくるのが特徴で、契約内容に詳しくない家族が対応するとうっかり信じてしまうことも。

「どれくらい安くなるか確認させていただきます」などの名目で個人情報を聞き出し、その情報で勝手に転用手続きをされてしまうケースもあるので、安易に答えてはいけません。

業者が使う文句として多いのが

  • インターネットの料金が安くなる
  • 今使っているインターネットよりもお得になる
  • 古い回線からより速い回線へ無料で切り替えることができる

などといったように、「契約することで今の光回線よりもメリットがある」と思わせるものです。

不安を煽って契約を迫るケースもあります。こうした電話が来たら、あいまいな返答をせず毅然と断りましょう。少しでも不審に感じたら、その場で契約せずいったん電話を切って公式窓口で事実確認をするのが安全です。

>>>フレッツ光の勧誘電話はしつこい?対処法は? | 迷惑な勧誘電話の断り方や対処法まとめ

乗り換えに適した時期やタイミングは?

光コラボを変更・乗り換えるタイミングは、申込が集中しない閑散期がもっとも理想的です。

新生活の切り替え期間である3月~5月や、長期休暇が重なる12月~1月は大変混み合うので、その時期を避けて手続きをしましょう。やむを得ずその時期に切り替える場合は、開通まで時間がかかることを覚悟しておいてください。

もうひとつ意識したいのが月内のどこで切り替えるかです。光コラボは月途中の解約でも日割りにならないことが多く、切り替え日が月初だと前の事業者にも1か月分払うことになりがちです。承諾番号の有効期間が15日であることを踏まえると、月の前半に番号を取って月末近くに切り替えるスケジュールが組みやすいでしょう。

また、現在契約している事業者の解約手続きより先に、乗り換え先へ申し込むと、インターネットが使えない期間を短く抑えられます。

光コラボに関する口コミ

光コラボの乗り換えでよくある質問

Q. 事業者変更の手続きに工事や立ち会いは必要ですか?

A. 同じNTT東西の設備を引き継ぐため、原則として工事や立ち会いは不要です。ただし回線タイプの変更やオプションの追加を同時に申し込んだ場合、設備が古く対応していない場合などは工事が発生することがあります。

Q. 事業者変更承諾番号を取ると、その時点で解約になりますか?

A. なりません。番号を取得しただけでは解約は成立せず、乗り換え先での手続きが完了してはじめて切り替わります。ただし有効期間は発行日から15日間なので、放置すると取り直しになります。

Q. 解約金が1か月分までなら、いつ乗り換えても損はしませんか?

A. 解約金だけで見ればそのとおりですが、工事費の分割払いが残っていると残額を一括請求されることがあります。合計でいくらかかるかを確認してから判断しましょう。

Q. フレッツ光のオプション(ひかり電話・フレッツ・テレビ)はどうなりますか?

A. 乗り換え先の提供条件によって、そのまま引き継げる場合と、NTT東西との直接契約に切り替わる場合があります。直接契約に変わると別途手数料がかかることもあるため、申し込み時に扱いを確認しておきましょう。

まとめ

光コラボは、NTT東日本・西日本の「フレッツ光」を多くの事業者が提供できるようにし、光回線の普及を進めるために生まれた仕組みです。回線とプロバイダの支払いが一本化され、事業者ごとのキャンペーンも選べるようになりました。

乗り換えで押さえるのは3点。①プロバイダのメールアドレスの扱い ②解約金(上限は月額1か月分)と工事費の残債 ③承諾番号の15日という有効期間です。ひかり電話の番号は原則そのまま使えますが、NTT東西以外が発番した番号だけは例外があります。

これから契約する方は、光回線の選び方そのものを整理したネットを始めるなら光回線|フレッツ光と光コラボの選び方も参考にしてみてください。なお料金・キャンペーン・手続きの条件は変わることがあるため、申し込み前に各社の公式サイトでご確認ください。

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