光コラボレーションが普及した今も、「フレッツ光」を回線として使い続けている人は少なくありません。長く使っているほど、乗り換えの手間より「今のまま安くできないか」が気になるところだと思います。
じつはフレッツ光の毎月の支払いは、NTT東日本・西日本に払う「回線利用料」と、プロバイダーに払う「接続サービス料」の2本立てです。回線側の料金は基本的に動かせませんが、プロバイダーは今も自由に選び直せます。しかもプロバイダーだけの乗り換えなら、多くの場合は工事も立ち会いも不要です。
そこでこの記事では、フレッツ光で選べる主なプロバイダーの月額料金を、各社の公式サイトで1社ずつ確認し直して整理しました(2026年8月時点)。サービス名が変わっていたり、新規の受付が終わっていたりする会社もあるので、そのあたりも合わせてお伝えします。
「固定回線以外のネットってないの?」「もっと安いネット回線ないかな・・・」と考えている人向けに、固定回線とポケットWiFiの比較記事も用意してあります。ぜひ参考にしてみてくださいね!
フレッツ光の請求は2本立て|安くできるのはプロバイダー側

フレッツ光は「回線」と「プロバイダー」を別々に契約するしくみです。請求もNTT東日本・西日本とプロバイダーで分かれます(プロバイダーによっては、NTTファイナンスがまとめて請求する「NTT請求」を選べます)。
回線利用料は住まいの形態と回線タイプで決まるため、自分の意思で下げるのは難しい部分です。一方のプロバイダー料は、月550円台から1,600円近くまで3倍近い開きがあります。ここを見直すだけで、年間で数千円〜1万円前後の差になることも珍しくありません。
プロバイダーだけの乗り換えなら工事は不要
プロバイダーを替えても、フレッツ光の回線契約はそのままです。回線を引き直すわけではないので、原則として工事も立ち会いも発生しません。手続きが終わったら、ルーターに新しい接続ID・パスワードを入れ直すだけ、というケースがほとんどです。
切り替えの早さは会社によって差があります。たとえばBB.exciteは、フレッツ光が開通済みであれば申し込みから1〜24時間以内に利用開始できると公式に案内しています(PPPoEプランは申込直後)。
「光コラボへの転用」とはどう違うのか
混同しやすいのが、ドコモ光やソフトバンク光といった光コラボへの「転用」です。こちらは回線ごと事業者を移す手続きで、回線とプロバイダーがセットになり、請求も1本にまとまります。スマホとのセット割が使えるのが最大の魅力です。
ただし、いったん光コラボへ転用すると、プロバイダーだけを自由に選び直すというフレッツ光の身軽さは失われます。「回線はこのまま、接続サービスだけ身軽に見直したい」なら、この記事で扱うプロバイダーの乗り換えのほうが目的に合っています。
フレッツ光向けプロバイダーの月額料金一覧【2026年8月時点】
主なプロバイダーの、フレッツ光(光ネクスト)向けコースの月額料金です。いずれもプロバイダー料のみで、別途フレッツ光の回線利用料がかかります。金額はすべて税込です。
| プロバイダー(現行のサービス名) | 戸建て | 集合住宅 | 契約期間・解約時の負担 |
|---|---|---|---|
| BB.excite BB.exciteカスタム ネクストPPPoE接続 | 550円 | 550円 | 期間の縛りなし・解約事務手数料なし |
| BB.excite BB.exciteカスタム ネクストIPoE接続 | 770円 | 770円 | 期間の縛りなし・解約事務手数料なし |
| ASAHIネット ASAHIネット 光 with フレッツ | 858円 | 770円 | 期間の縛りなし ※2027年2月分から一律990円へ改定 |
| GMOとくとくBB フレッツ光v6プラス接続サービス | 1,090円 | 1,090円 | 初期費用無料・開通月無料 ※Wi-Fiルーターレンタル込み |
| BIGLOBE BIGLOBE光パックNeo with フレッツ | 880円 (25カ月目〜1,100円) | 495〜770円 (25カ月目〜715〜990円) | 最低利用期間は2022年6月30日以前の申込のみ |
| @nifty @nifty光ライフ with フレッツ | 1,100円(2年割) 1,320円(標準) | 1,045円 | 2年割は更新月以外の解約で1,100円 |
| So-net So-net 光 アクセス | 1,320円 | 990円 | 期間の縛りなし・利用開始月は無料 |
| Yahoo!BB Yahoo! BB 光 フレッツコース | スタンダード1,320円 プレミアム1,595円 | スタンダード1,045円 プレミアム1,320円 | 2年契約・自動更新 更新月以外は割引前の月額相当額 |
※各社公式サイトで2026年8月に確認した金額です。BIGLOBEの集合住宅とYahoo!BBはお住まいの建物のプラン(見込み契約数や配線方式)で金額が変わります。最新の料金は各社の公式サイトでご確認ください。
サービス名が変わっている・受付が終わっているケースに注意
数年前の比較記事をそのまま参考にすると、すでに存在しないコース名で探してしまうことがあります。今回調べ直して分かった主な変更点は次のとおりです。
- BB.exciteコネクト → BB.exciteカスタム:フレッツ光向けの接続サービスは「カスタム」の名称に整理され、光ネクスト用のPPPoE/IPoE、光クロス用のIPoEの3プランになりました。
- Yahoo! BB 光 with フレッツ → Yahoo! BB 光 フレッツコース:プロバイダー乗り換え向けの名称が変わっています。
- So-net は申込み口が2つに分かれる:すでにフレッツ光を使っている人は「So-net 光 with フレッツ S」ではなく「So-net 光 アクセス」での申し込みになります。なおNTT東日本エリアの旧「So-net 光 with フレッツ」は2024年3月末で提供が終了しました。
- OCNは個人向けの案内が見当たらない:OCNの個人向けサイトは現在「OCN インターネット」(ドコモ光対応)が主力で、「OCN 光」は新規申し込み終了と明記されています。フレッツ光にOCNをプロバイダーとして新規に追加する導線は確認できませんでした(法人向けの「OCN光『フレッツ』」は継続しています)。これから選ぶ人は、いったん候補から外して考えるのが無難です。
「昔と同じ名前で探しているのに見つからない」というときは、たいていサービス名が変わっているだけです。公式サイトのサービス一覧から探し直してみてくださいね。
月額料金の安さで選ぶなら上位3社|それぞれの向き不向き
通常料金(割引が終わったあとの金額)で並べると、次のような順になります。キャンペーン価格ではなく「ずっと払い続ける金額」で比べるのがポイントです。

【第1位】BB.exciteカスタム|縛りがなく、業界最安水準

混雑に強いIPoE(DS-Lite)接続の「ネクストIPoE接続」が戸建て・集合住宅ともに月額770円。速度より安さを優先するなら、PPPoE接続の「ネクストPPPoE接続」が月額550円です。
BB.exciteの強みは金額そのものより、初期費用0円・最低利用期間なし・解約事務手数料なしという契約条件にあります。合わなければすぐやめられるので、「まず試してみる」が成り立つ数少ないプロバイダーです。新規契約者向けにIPoEは最大2カ月無料、PPPoEは12カ月間440円という特典も用意されています(2026年8月時点)。
なお、PPPoEプランは固定IPオプション(月額2,750円)やマルチセッションに対応する一方、IPoEプランは固定IPに対応していません。自宅サーバーやVPNで固定IPが要る人はPPPoE側を選ぶことになります。
BB.exciteに契約したい場合は、BB.excite公式ページから申し込めます。
【BB.excite 公式ページ】:BB.excite
【第2位】ASAHIネット|安さは健在、ただし2027年2月に料金改定

「ASAHIネット 光 with フレッツ」はホーム858円・マンション770円と、こちらも1,000円を切る水準です。IPv6接続(IPoE)を標準で提供しており、フレッツ光のほかauひかり・ドコモ光のプロバイダーも手がけている老舗です。
ただし、これから申し込む人は料金改定の予定を必ず頭に入れておいてください。ASAHIネットは公式に、2027年2月ご利用分からホーム・マンション一律990円へ改定すると告知しています(回線料金とISP料金をまとめて支払っている人は、現在の月額にホーム132円・マンション220円を加算)。同時にホーム/マンションの区分は廃止され、サービス名称も変わる予定です。
改定後の990円でも十分に安い部類ですが、「今の858円がずっと続く」という前提で選ぶと想定が狂います。長期で比べるなら、改定後の金額で計算しておきましょう。
ASAHIネット公式サイト: https://asahi-net.jp/service/ftth/withflets/
【第3位】BIGLOBE|集合住宅なら最安クラスになることも
「BIGLOBE光パックNeo with フレッツ」は、集合住宅のプランによっては月額495円と、表のなかでもっとも安くなるケースがあります。戸建ても「ファミリーおとく割」と月額料金値引き特典で24カ月目まで880円です。
注意したいのは、25カ月目から金額が上がる点です。戸建ては1,100円、集合住宅は715〜990円になります。金額が住居の条件で変わるタイプなので、申し込み前に自分の建物がどのプランに当たるかを確認しておくと安心です。
解約時の負担については、BIGLOBEは最低利用期間と違約金5,000円の対象を「2022年6月30日以前に申し込んだ人」に限定していると明記しています。これから申し込む人は、この違約金を気にする必要はありません。
ルーターごと任せたいならGMOとくとくBBの「v6プラス」

GMOとくとくBBの「フレッツ光v6プラス接続サービス」は月額1,090円。金額だけ見ると上位3社より高いのですが、内訳はv6プラス980円+Wi-Fiルーターレンタル110円で、v6プラス対応ルーターのレンタル込みの値段です(同時申し込み以外の場合、ルーターは月額330円)。
IPoE方式は対応ルーターがないと本来の速さが出ません。手持ちのルーターが対応しているか自信がない人や、機器の買い替えを避けたい人にとっては、実質的にいちばん手間が少ない選択肢になります。初期費用は無料、開通月も無料です。
>ドコモ光のプロバイダを選ぶならどこがいいのか?GMOとくとくBBをおすすめする理由
乗り換える前に確認しておきたい4つのこと
1. 今のプロバイダーの解約条件を先に見る
2022年7月1日の電気通信事業法施行規則の改正以降、新しく結んだ契約の違約金は大幅に抑えられており、そもそも違約金を設けていないプロバイダーも増えました。実際、今回調べた8コースのうち期間の縛りがないものが半数を占めています。
問題は「今契約しているほう」です。2022年7月1日より前に結んだ契約には、改正前の内容が適用されます。更新月以外に解約すると、以前の水準の違約金を請求される場合があるので、乗り換えを決める前に契約書やマイページで更新月を確認しておきましょう。
契約してすぐ「思っていたのと違う」となった場合は、契約書面を受け取ってから8日以内なら理由を問わず解除できる「初期契約解除制度」もあります。事務手数料はかかりますが、覚えておいて損はありません。
2. IPoE(IPv6)は「申し込むだけ」では速くならない
夜に遅くなる原因の多くは、混雑しやすい従来のPPPoE方式にあります。これを避けるのがIPoE方式ですが、対応ルーターが必要で、機器がなければ申し込んでも効果は出ません。GMOとくとくBBのようにルーターとセットのプランを選ぶか、対応機種を用意してから申し込むのが確実です。
もうひとつ見落としがちなのが「他社のIPoE接続サービスを解約するまで、新しい会社のIPoEは使えない」という点です。So-netも公式に注意喚起しています。二重に契約したまま切り替えようとして「つながらない」となるのは、たいていこれが原因です。
3. メールアドレスは引き継げない
プロバイダーが発行したメールアドレス(@nifty.com、@so-net.ne.jp など)は、そのプロバイダーを解約すると原則として使えなくなります。有料のメール専用コースを残せる会社もありますが、月額料金を安くする目的からは本末転倒になりがちです。
ネット銀行やショッピングサイトの登録先になっている場合は、解約前にフリーメールへ移し替えてから乗り換えましょう。
4. フレッツ光クロス(10ギガ)は選べるプランが変わる
回線が「フレッツ光クロス」の場合、光ネクスト向けのコースは使えません。BB.exciteなら「クロスIPoE接続」(月額770円)、So-netなら「So-net 光 アクセス 10ギガ」(月額1,650円)というように、10ギガ専用のコースを選ぶことになります。@niftyのようにクロス回線の申し込みをNTT側で受け付けている会社もあるので、契約している回線の種類を先に確かめておきましょう。
光コラボも視野に入れるならドコモ光+GMOとくとくBB

ここまではプロバイダーだけを見直す前提で比べてきましたが、ドコモのスマホを使っているなら、光コラボへの転用のほうが総額では安くなることがあります。回線とプロバイダーがひとつの契約になり、スマホとのセット割が効くためです。
フレッツ光からドコモ光への転用は工事不要で、GMOとくとくBBをプロバイダーに指定すればv6プラスに対応し、対応Wi-Fiルーターもレンタルできます。10ギガプランの用意もあるので、オンラインゲームなど応答速度を重視する使い方にも向いています。
逆に、スマホがドコモ以外だったり、プロバイダーを身軽に選び直せる自由を残しておきたいのであれば、フレッツ光のままプロバイダーだけ安くするほうが理にかなっています。どちらが正解というより、割引が効くかどうかで決めるのが実際的です。
GMOとくとくBBは、申し込みを開始するページでキャッシュバック金額が異なることがありますので、以下の公式ページから申し込むようにしましょう。
【GMOとくとくBB WiMAX】:https://gmobb.jp/wimax/
【GMOとくとくBB ひかり回線】:フレッツ光・ドコモ光・auひかり・ソフトバンク光
フレッツ光のプロバイダー乗り換えでよくある質問
Q. プロバイダーを替えると、フレッツ光の契約や違約金はどうなりますか?
フレッツ光の回線契約はそのまま続くため、NTT東日本・西日本から違約金を請求されることはありません。お客さまIDや光電話の番号も変わりません。発生しうるのは、解約するプロバイダー側の条件によるものだけです。
Q. 新旧のプロバイダーは、どちらを先に手続きすればいいですか?
新しいプロバイダーの接続を確認してから、古いほうを解約するのが安全です。先に解約するとネットが使えない期間ができてしまいます。重なった月はプロバイダー料が二重にかかりますが、多くは1カ月分で済みます。ただし前述のとおりIPoE接続だけは重複できないため、IPoE同士の乗り換えでは切り替えのタイミングを各社の案内で確認してください。
Q. 集合住宅なのに料金表の金額と違うのはなぜですか?
集合住宅向けは、同じ建物での見込み契約数(プラン1・プラン2・ミニ)や配線方式(光配線・VDSL・LAN配線)によってプランが分かれ、料金も変わるためです。プランを決めるのはNTT側で、自分では選べません。BIGLOBEやYahoo!BBの集合住宅料金に幅があるのはこのためです。
Q. 安いプロバイダーは速度が遅いということはありませんか?
料金の高さと速度が比例するわけではありません。実際、月額770円のBB.exciteもIPoE(DS-Lite)方式に対応しています。速度に効くのは接続方式(PPPoEかIPoEか)と、対応ルーターを使っているかで、そこが同じ条件なら価格差ほどの体感差にはなりにくいのが実情です。ただし混雑状況は地域や時間帯によって変わるため、どのプロバイダーでも常に同じ速度が出るとは限りません。
まとめ|「割引後」ではなく「ずっと払う金額」で選ぶ
フレッツ光を使い続けるなら、プロバイダーの見直しは工事もいらず、回線品質も変わらない、いちばん手を出しやすい節約です。今回の調べ直しで押さえておきたい点をまとめます。
- 安さと契約の身軽さを両立するならBB.exciteカスタム(IPoE 770円/PPPoE 550円・縛りなし)
- ASAHIネットは2027年2月分から一律990円へ改定。長期で比べるなら改定後の金額で計算する
- BIGLOBEは25カ月目から料金が上がるので、初年度の金額だけで判断しない
- 対応ルーターがないならGMOとくとくBBのルーターレンタル込み1,090円が結局は手間が少ない
- ドコモのスマホを使っているなら、光コラボへの転用で総額が下がる可能性もある
プロバイダー料の差は月に数百円でも、フレッツ光は長く使い続けるサービスです。5年、10年で見れば数万円の違いになります。この機会に、今の契約がいくらなのかだけでも確認してみてください。なお料金やキャンペーンは改定されることがあるため、申し込む前に各社の公式サイトで最新の内容をご確認ください。
