『ファンタシースターオンライン2(以下:PSO2)』は、2012年に配信が始まったSEGAの長寿オンラインRPGシリーズです。
基本無料で最大32人の協力プレイをはじめ、広大なオープンフィールドや細かいキャラクリエイトなど、簡単な操作で最大限やり込めるのが魅力のゲームです。

現在は最新シリーズである『PSO2ニュージェネシス(以下PSO2 NGS)』がメインタイトルとして運営されており、PC(インストール版/クラウド版)・PlayStation4・PlayStation5・Nintendo Switch(クラウド版)でプレイできます。Nintendo Switch 2でもプレイ可能です(公式セットアップページに明記)。なお、旧シリーズの『PSO2』(クラシック)は2023年11月22日にサービスを終了しており、現在遊べるのはPSO2 NGSです。

ただ、PSO2 NGSをプレイしているときに、どうしても気になるのが「回線落ち」や「ラグ」「同期ズレ」の問題です。

オンラインゲームでは回線落ちやラグはよくある問題ですが、PSO2だとクエストの途中で回線落ちになると残されたプレイヤーに負担がかかるため、できれば回線落ちなくスムーズにプレイしたいですよね。

そしてPSO2 NGSの場合、「インストール版で遊んでいるか、クラウド版で遊んでいるか」で、やるべき対策がかなり変わります。ここを分けずに対処すると、効かない方法を延々と試すことになりかねません。

そこで今回は、まず自分の環境を切り分けたうえで、PSO2 NGSの回線落ち・ラグを減らす方法を順にまとめました。

※なお、今回の内容はモンハンライズサンブレイクのラグや回線落ちの解消方法と似ている部分が多くあります。こちらの記事も参考にしてみてくださいね!


対策の前に:あなたが遊んでいるのはインストール版? クラウド版?

PSO2 NGSは、同じゲームでも2つの遊び方が用意されています。

プレイ環境方式ラグの出方
PC(インストール版)自分のPCで描画PCの性能不足と回線の両方が影響
PlayStation4/PlayStation5本体で描画主に回線の安定性が影響
PC(クラウド版)クラウドゲーミング回線の遅れが操作の遅れに直結
Nintendo Switch/Switch 2クラウドゲーミング回線の遅れが操作の遅れに直結

クラウド版は「回線の遅れ=操作の遅れ」になります

Nintendo Switch版と、PC版のうち『PSO2 ニュージェネシス クラウド』は、ゲーム本体を手元の機器で動かすのではなく、サーバー側で処理した映像を受け取って表示する「クラウドゲーミング」方式です。

この方式では、コントローラーの入力をサーバーに送り、返ってきた映像を表示するまでの往復が、そのまま操作の手応えに反映されます。つまり、回線が不安定だと「重い」だけでなく「画面がガクガクする」「操作が遅れて感じる」という形で現れるわけです。

そのため、クラウド版では端末の性能を上げても改善しません。見るべきはネット環境一本です。

ネット回線の先生ネット回線の先生

ちなみに、Nintendo Switch“クラウド”版『NGS』のプレイにNintendo Switch Onlineへの加入は必要ありません(公式セットアップページに明記)。「オンラインゲームだから加入が要る」と思い込んで、余計な出費をしないようご注意を。

同期ズレやラグ、回線落ちの原因は?

https://twitter.com/HumptyDumptyN/status/1503023675443843074

オンラインゲームには回線落ち・ラグ・同期ズレはつきものですが、これらの問題はインターネット回線の不安定さや応答速度の遅さが原因で起こります。

【ラグ・同期ズレの主な原因】

  • PINGの値が高い(応答速度が遅い)
  • ネットの回線速度が遅い
  • ネットの接続状況が不安定

マルチプレイの際は、一緒に参加しているプレイヤーの情報を常に送受信しあっているのですが、この送受信に遅れが生じるとラグが発生します。

また、ネット回線の遅延などによりコンピューターが予測した位置情報と実際入力された位置がずれることで同期ズレが発生してしまいます。

PSO2 NGSは基本的なストーリーに関しては対環境型(PvE)のゲームなので、ラグや同期ズレでプレイヤーから負けることはありませんが、対プレイヤー(PvP)モードである「バトルアリーナ」の場合、一瞬の遅れで勝敗が分かれることもあるので、ラグや同期ズレは少しでも解消しておきたいものですね。

現在のPSO2 NGSは、PC・PS4・PS5・Nintendo Switch(クラウド版)間のクロスプレイに対応しており、機種をまたいでフレンドやチームメンバーと一緒に遊べます(ただしバトルアリーナはクラウド版が「クラウド専用ブロック」となるためクロスプレイ対象外です)。多くのプレイヤーが入り混じってプレイする環境だからこそ、ラグや同期ズレの対策はしっかり行っておきたいですね。

ラグと同期ズレに関しては、スプラトゥーンで勝率に差が付くプロバイダ選び!ラグ・同期ズレって何?で詳しく説明していますので、こちらも参考にしてみてください。

【補足】旧PSO2では故意のクエスト破棄にペナルティがあった

PSO2 NGSが配信される前の旧『PSO2』(2023年11月にサービス終了)では、ユーザーによる故意の「クエスト破棄」にペナルティーが設けられていました。

というのも、旧PSO2では「自分が快適にプレイしたいから」「弱い装備のプレイヤーと組みたくないから」などという一方的な理由でクエストを途中離脱する行為が多発し、クエスト破棄が原因と思われるクエスト失敗が多く報告されていました。

それを受けて運営側も、特定の条件を満たした状態でクエストを離脱する行為を迷惑行為と判断して、ペナルティーを科すようになったのです。

しかもこのクエスト破棄によるペナルティーは、意図しない通信回線の切断やクライアントの停止によるクエスト離脱も対象でした。

ペナルティの有無に関係なく、回線落ちなどでプレイヤーが減ると残された他のプレイヤーに負担がかかります。周りに迷惑をかけないためにも、ラグ・同期ズレ・回線落ちの対策は常日頃から考えておきたいものですね。

クラウド版で遅延・切断が起きるとき、公式が案内していること

Nintendo Switch版・PC版のクラウドで遊んでいる方は、まず公式サポートが挙げている次の2点から試すのが近道です。

Wi-Fiの周波数を見直す(2.4GHz → 5GHz)

公式は、無線Wi-Fi環境でプレイ中に「繋がりづらい・切れやすい・遅い」という状態が起きた場合、Wi-Fiの設定を変えることで改善できる場合があると案内しています。

具体的に挙げられているのが周波数の使い分けです。Wi-Fiには2.4GHzと5GHzの2つのタイプがあり、

  • 2.4GHz…電子レンジなど他の無線機器と同じ帯域のため、同時に使うと干渉して速度低下や切断が起きやすい
  • 5GHz…干渉を受けにくく、複数の機器をつないでいても速度を保ちやすい

という違いがあります。「かんたん接続」などで設定した場合、2.4GHzにつながっていることが多いので、いま自分がどちらにつながっているか確認してみてください。5GHzに変えるだけで症状が落ち着くケースは珍しくありません。

通信機器の再起動とファームウェア更新

「プレイ中に画面がガクガクする・重くなる」という症状について、公式はインターネットへの接続が不安定になっていないかを確認したうえで、モデムやルーターなどの通信機器を再起動する、あるいはファームウェアを最新のバージョンに更新することで改善する場合があると案内しています。

再起動は、電源ボタンを長押しするか、コンセントを一度抜いて数分待ってから挿し直します。ランプが安定して点灯したら完了です。ファームウェアの更新方法は機器によって違うため、メーカーの案内を確認しましょう。

可能なら有線接続にする

無線の不安定さを根本から避けるなら、有線接続がもっとも確実です。有線LANケーブルでPC(または据え置き機)とルーターを直接つなぐだけで切り替えられます。

Nintendo Switchでプレイしている場合、有線接続には別売りのLANアダプターが必要です(「有機ELモデル」や付属の新型ドックにはLANポートがついているので別途購入は不要です)。詳しくは、Nintendo Switchの有線での接続方法をご覧ください。

インストール版(PC・PS4・PS5)で見ておきたいこと

インストール版は自分の機器で描画するため、回線に加えて端末側の性能も効いてきます。

必要動作環境とベンチマークで確認する

PC版の必要動作環境は、SEGA公式の“PC”版のセットアップページに掲載されています。求められるスペックはアップデートで変わることがあるため、必ず公式の最新情報でご確認ください。

なお公式の必要動作環境は、簡易グラフィック設定を最も軽くした状態で、マルチパーティークエストにて平均30fps以上での動作を想定した環境とされています。つまり「必要動作環境ぎりぎり=快適」ではありません。余裕を持ったスペックを狙うか、SEGA公式のベンチマークソフトで自分のPCの実力を先に確かめておくと安心です。

Windows 10のサポートは2025年10月14日で終了しています

PC版で遊んでいる方は、OSのサポート状況も確認しておきましょう。Microsoftによると、Windows 10の通常サポートは2025年10月14日に終了しています。個人向けには拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)が用意されており、2027年10月12日まで重要な更新を受け取れますが、あくまで移行までの猶予という位置づけです。

ゲームの動作そのものとは別の話ですが、サポートの切れたOSでオンラインゲームを続けるのはセキュリティ面で不安が残ります。買い替えや移行のタイミングを検討している方は、この機会にあわせて考えておくとよいでしょう。

ラグの正体を数字で見る──Ping値の測り方

「なんとなく重い」で終わらせず、いまの回線がどんな状態かを数字で把握しておくと、対策の効果も判断しやすくなります。

スピードテストで測ってみる

ネットの回線速度は、Webサイトから簡単に調べることができます。
様々な種類のサイトがあるのですが、今回は『SPEEDTEST』というサイトを使って調べていきたいと思います。

▼SPEEDTEST
https://www.speedtest.net/ja

上記のサイトを開くと、中央に「GO」というボタンが表示されますので、ここをクリックしましょう。
すると、すぐに測定が始まります。速度計測1

測定が終了すると測定結果が3つ出てきます。
速度計測2

左からPING、DOWNLOAD(ダウンロード)、UPLOAD(アップロード)です。

  • DOWNLOAD(ダウンロード):サーバからパソコンまで1秒間に送ることのできるデータ容量
  • UPLOAD(アップロード):パソコンからサーバへ1秒間に送ることのできるデータ容量

見るべきはPING値(応答速度)

ラグや同期ズレ、回線落ちで一番気にするべきは、「PING」の値です。

PINGは、こちらが送った指示・命令が返ってくるまでの応答速度を数字で表したものをいい、この値が小さければ小さいほど、応答速度が速い回線であるということになります。

体感の目安としては、おおむね30ms~50ms程度であれば問題なくプレイできる範囲、PSO2 NGSのバトルアリーナやFPSのように一瞬の判断を求められる場面では15ms前後まで下げられると快適といわれています。逆に100msを超えてくると、ラグや同期ズレを感じやすくなります。

とくにクラウド版では、このPING値が操作の手応えにそのまま効いてきます。「腕前の問題かな」と思っていたもたつきが、実は回線の応答速度だったというケースもあります。

ネット回線の先生ネット回線の先生

ただし、これらの数字は測定した時間帯やタイミングによって大きく変動します。時間帯をずらすなど複数回に分けて測定し、平均した値を把握しましょう!

無線接続の場合はルーターの置き場所にも注意

どうしても無線接続(Wi-Fi)でPSO2 NGSをプレイしたいという時は、Wi-Fiルーターの置き場所に注目しましょう。

例えば、Wi-Fiルーターを電子レンジやテレビの近くに置いている場合、電波が干渉して接続が不安定になり、回線落ちなどのトラブルに繋がってしまいます。家電から離して置くだけでも接続が安定します。

また、Wi-Fiの電波は物理的な障害物(壁や金属の棚など)に弱いという性質を持っています。ルーター周りが物であふれているとその分電波が弱くなる恐れがあるので、周囲を整理するとともに、障害物がなく電波が行き届きやすい場所に移動させるのもいいでしょう。

かなり物理的な対処ではありますが、これだけでも効果を発揮することがありますので、一度試してみてください。

それでも改善しないなら、接続方式とプロバイダーを見直す

無線から有線に切り替えるなどの対策も有効ですが、インターネットの通信方式やプロバイダーに注目した対策も効果的です。

インターネットの通信方式には「PPPoE方式」と「IPoE方式(IPv4 over IPv6)」の2種類があります。現在利用しているネット回線が古いPPPoE方式だという場合は、混雑に強いIPoE方式に切り替えることで、夜間などの速度や安定性が改善する可能性があります。

PSO2のようなオンラインゲームは、回線が安定することでラグや同期ズレ、回線落ちの問題も同時に解消できることがあります。まだPPPoE方式だという人は、この機会にIPoE方式への切り替えを検討してみてはいかがでしょうか(多くのプロバイダで無料、または手頃なオプションとして提供されています)。

IPoE方式に対応した光回線を選ぼう

ドコモ光ロゴ

ネットをIPoE方式で安定させたいなら、「ドコモ光」のIPoE(IPv4 over IPv6)通信のように、追加料金なしでIPv6(IPoE)接続を使える光回線がおすすめです。

ドコモ光では、IPv6(IPoE)接続サービスを追加料金なしで利用でき、多くのプロバイダーから自由に選べるのが特徴です。ただし、契約するプロバイダーによって月額料金が変わるので、契約の際はドコモ光とプロバイダーを合わせた月額料金を比較・確認しましょう。提供プロバイダーや料金は変更されることがあるため、最新の対応状況は公式サイトでご確認ください。

ドコモ光のプロバイダーの中では「BIGLOBE」も定番です。BIGLOBEには「IPv6オプション」があり、追加料金なしでIPv6接続を利用できます(IPv6接続対応のルーターが必要ですが、レンタルも用意されています)。すでに対応ルーターを持っている人は、機器を買い替えずに切り替えられます。対応機器の情報はBIGLOBEの公式サイトに掲載されているので、こちらもチェックしてみてくださいね。

もちろん、ドコモ光以外にもIPoE(IPv4 over IPv6)に対応した光回線は多数あります。お使いのスマホのセット割なども踏まえて、自分に合った回線を選びましょう。

PSO2 NGSの環境まわりで、よくいただく質問

Q. Nintendo Switch 2 でも遊べますか?

遊べます。公式のセットアップページに「Nintendo Switch 2でもプレイ可能」と明記されています。ニンテンドーeショップで「NGS」と検索し、『PSO2 ニュージェネシス クラウド』をダウンロードしてください。クラウドアプリ自体は無料です。

Q. クラウド版を遊ぶのに Nintendo Switch Online への加入は必要ですか?

必要ありません。Nintendo Switch“クラウド”版『NGS』のプレイに Nintendo Switch Online の加入は不要と公式が案内しています。

Q. Switchで始めた続きを、あとからPCで遊べますか?

「かんたんログイン」のままではなく「SEGA ID」を取得して切り替えておくと、他のプラットフォームで遊ぶ際に同じプレイデータを使えます。あとからでも切り替えられるので、複数の機器で遊ぶ予定があるなら早めにSEGA IDにしておくのがおすすめです。

Q. クラウド版なのに画面がカクつきます。本体を買い替えれば直りますか?

クラウド版は手元の機器で描画していないため、本体の性能を上げても改善は見込みにくいところです。公式も、この症状についてはインターネット接続の安定性を確認し、通信機器の再起動やファームウェア更新を案内しています。まずはネット環境から見直してください。

Q. バトルアリーナでもクロスプレイになりますか?

なりません。バトルアリーナはクラウド版が「クラウド専用ブロック」となるため、クロスプレイの対象外です。

まとめ

今回は、PSO2 NGSをプレイ中に起きるラグや同期ズレ、回線落ちといった問題の解消法をまとめました。

大事なのは、まず自分がインストール版とクラウド版のどちらで遊んでいるかを切り分けることです。クラウド版なら端末ではなくネット環境が主戦場になりますし、インストール版なら動作環境の確認も効いてきます。

そのうえで、オンラインゲームで最も重要なのは回線速度そのものよりも接続の安定性です。SPEEDTESTなどでPING値を測り、Wi-Fiの周波数を5GHzに変える、ルーターの置き場所を見直す、可能なら有線接続に切り替える——といった順に試してみてください。

それでも夜だけ遅いといった症状が続くなら、通信方式が古いPPPoE方式のままかもしれません。混雑に強いIPoE方式(IPv4 over IPv6)への切り替えも検討してみましょう。

なお、動作環境や対応プラットフォームは今後のアップデートで変わる可能性があります。最新の情報は『PSO2 ニュージェネシス』プレイヤーズサイトでご確認ください。この機会にネットの接続を見直して、快適なPSO2ライフを楽しみましょう!