競馬場で使える無料Wi-Fiは、JRAが全国の競馬場・ウインズで提供している「JRA Wi-Fi」です。ネットワーク名(SSID)は「Wi2premium」で、auスマートフォン以外の端末は先に「ゲストコード」を取得してからつなぐ仕組みになっています。
ここでつまずく人が多いのは、ゲストコードの取得にインターネット環境が必要だからです。競馬場に着いてから取ろうとしても、電波が混んでいてメールが届かない、ということが起こります。
そしてもう一点。誰でもつなげる無料Wi-Fiは、自宅の回線と同じ感覚では使えません。正しい接続手順、つながらないときの原因、そして馬券を買うときに気をつけたいことまで、順に見ていきましょう。
JRA Wi-Fiは「Wi2premium」に接続する

JRA Wi-Fiは、日本中央競馬会(JRA)がKDDI株式会社の協力を得て設置している無料の接続サービスです。スマートフォン・タブレット・ノートパソコンなど、Wi-Fiに対応した端末ならどなたでも利用できます。
使えるのは全国の競馬場とウインズ(浦和・阿見を除く)
提供対象は全国の競馬場とウインズですが、ウインズ浦和とライトウインズ阿見では利用できません(2026年9月時点・JRA公式サイトにて確認)。
また、競馬場は敷地が広いため、場内でも一部つながらないエリアがあります。スタンドやパドック周辺など人が集まる場所を中心に整備されていると考えておくとよいでしょう。
au以外の端末は「ゲストコード」を先に取得する
au以外のスマホ・タブレット・ノートPCは、次の3ステップで接続します。JRAが公開している案内どおりの手順です。
- ゲストコードを受け取る……jracode@forguest.wi2.ne.jp へ空メールを送ると、返信でゲストコードが届きます。
- Wi-Fiにつなぐ……端末の「設定」→「Wi-Fi」と進み、ネットワーク名の一覧から「Wi2premium」を選びます。
- ゲストコードを入力する……ブラウザ(Safari・Chrome・Edgeなど)を開くとログイン画面が表示されるので、受け取ったコードを入力して確定します。
ここで重要なのが、ゲストコードの取得には事前にインターネット環境が必要だという点です。自宅やモバイル回線がつながるうちに済ませておきましょう。
もうひとつ、ゲストコードの有効期限は初回ログインから約9時間です。朝の第1レース前につないだなら夕方には切れる計算なので、1日いるなら途中で入れ直しが必要になることがあります。
迷惑メール対策をしている方は、「@wi2.co.jp」からのメールを受信できるよう設定してからメールを送ってください。ここを忘れるとコードが届きません。
>JRA公式|Wi-Fi(無線LAN)インターネット接続サービスのご利用方法
auスマートフォンはWi-Fiをオンにするだけ
auのスマートフォンをお使いなら、ゲストコードは不要です。本体のWi-Fi機能をオンにするだけで接続できます。4G LTE対応機を国内で使う場合は、初期設定をしなくても「au_Wi-Fi2」につながると案内されています。
ただし、SIMフリー端末は動作保証の対象外とされており、一部機種では手動設定が必要です。契約プランによる扱いの違いもあるため、詳細はau公式サイトで確認してください。
JRA Wi-Fiにつながらないときに多い3つの原因
「電波は見えているのにネットが使えない」という相談で多いのは、機器の故障ではなく手順の問題です。次の順に確認すると原因が絞れます。
- ゲストコードの期限が切れている……約9時間で失効します。もう一度空メールを送って取り直してください。
- ログイン画面まで進んでいない……Wi2premiumを選んだだけでは通信は始まりません。ブラウザを開いてログイン画面を出す必要があります。
- 提供エリアから外れている……電波表示が弱いままなら、スタンド内など整備されたエリアへ移動してみましょう。
それでも解決しないときは、ゲストコードに関する問い合わせ窓口(株式会社ワイヤ・アンド・ワイヤレス)が案内されています。端末そのものの設定については、各メーカーへの問い合わせになります。
なお、レース確定直後は来場者が一斉にスマホを使うため、通信が重くなりやすい時間帯です。つながらないのではなく混んでいるだけ、というケースも少なくありません。
地方競馬場のWi-Fiは、競馬場ごとに別のサービス
JRA Wi-Fiが使えるのは中央競馬の施設です。地方競馬の競馬場は、それぞれが独自にWi-Fiを導入しているため、接続方法も提供の有無も場所によって変わります。
たとえば岩手県の盛岡競馬場では、スタンド内に無料のフリーWi-Fiが設置されています。岩手競馬の公式サイトによると、2023年10月7日から利用料金無料で提供が始まり、接続用のパスワードは場内に掲示されているとのことです(株式会社ファイバーゲートの「Wi-Fi Nex」を採用)。
このように、地方競馬場では「パスワードが場内掲示」というパターンが一般的です。見当たらないときは案内窓口で尋ねるのが確実です。
掲示のパスワードを入力しても繋がらない!という時は、まず大文字・小文字を見直してみましょう。アルファベットが混ざっている場合、区別して入力しないと認識されません。
無料Wi-Fiが「危険」と言われるのは何が起きるからか
ここからは安全面の話です。無料Wi-Fiそのものが悪いわけではなく、仕組み上どうしても残るリスクがある、というのが正確なところです。
鍵マークがない電波は、通信の中身がそのまま流れている
Wi-Fiの一覧で、ネットワーク名の横に鍵のマークが付いているものと付いていないものがあります。付いているのは、電波そのものが暗号化されているという印です。
鍵マークがないWi-Fiは、誰でもつなげる代わりに通信が暗号化されていません。同じ電波の範囲にいる人が専用のソフトを使えば、やり取りをのぞき見できる状態になります。
鍵マークがあっても、全員が同じパスワードなら安心ではない
では鍵マークがあれば安全かというと、そうとも言い切れません。施設の無料Wi-Fiは、利用者全員が同じパスワードを使うのが普通だからです。
パスワードを知っている人が同じ電波につないでいる以上、リスクはゼロにはなりません。鍵マークは「知らない人が勝手に入れない」保証ではなく、あくまで第一段階の対策と考えてください。
正規の名前をかたる偽アクセスポイント
もうひとつ知っておきたいのが、正規のWi-Fiとそっくりな名前で電波を出す「偽アクセスポイント」です。見た目では本物と区別がつきません。
総務省の「公衆Wi-Fi利用者向け 簡易マニュアル」でも、最初のポイントとして「接続するアクセスポイントをよく確認しよう」が挙げられています。競馬場なら、場内の掲示や公式案内に書かれたネットワーク名と一字一句合っているかを見るのがいちばん確実です。
総務省の3つのポイントを競馬場に当てはめる
総務省は公衆Wi-Fiの利用者向けに3つのポイントを示しています(令和7年2月版)。競馬場での行動に置き換えると、次のようになります。
| 総務省のポイント | 競馬場での具体的な行動 | ひとこと |
|---|---|---|
| 接続するアクセスポイントをよく確認しよう | 場内掲示・公式案内のネットワーク名と照合してから選ぶ | 似た名前は疑う |
| 正しいURLでHTTPS通信しているか確認しよう | URLが「https://」で始まり、ドメインが公式のものか見る | 入力前に必ず見る |
| パソコンの共有設定に注意しよう | ノートPCを持ち込むならファイル共有をオフにする | 外出前に設定しておく |

2つ目のHTTPSについて補足します。URLが「https://」で始まるサイトは、Wi-Fi自体が暗号化されていなくてもサイトとの通信は暗号化されます。現在は主要なサイトのほとんどがこの方式です。
ただし、HTTPSでも「どのサイトを見たか」までは隠れませんし、偽サイトに誘導されていれば鍵マークは意味をなしません。ドメイン名まで見る習慣をつけたいところです。
公衆Wi-Fiのリスクと対策をもう少し詳しく知りたい方は、公衆Wi-Fiの危険性と総務省の3ポイントもあわせてどうぞ。
馬券をネットで買うときは、Wi-Fiを切るのがいちばん簡単
競馬場ならではの注意点がここです。即PATなどで馬券を買うときは、無料Wi-Fiをオフにしてモバイル回線(4G/5G)に戻すことをおすすめします。
理由は単純で、モバイル回線は事業者が管理する閉じた通信網で、そもそも不特定多数と同じ電波を共有しないからです。ログイン情報やお金に関わる操作は、こちらで行うほうが安心できます。
投票内容の確認やレース映像の視聴はWi-Fi、購入やログインはモバイル回線、と使い分けるだけでリスクはかなり下がります。数分の操作ならデータ通信量もほとんど消費しません。
どうしてもWi-Fi経由で行いたい場合は、通信全体を暗号化するVPNという手段もあります。仕組みと選び方はVPNで公衆Wi-Fiを安全に使う方法にまとめています。
出かける前に「Wi-Fiの自動接続」をオフにしておく
自分では接続していないつもりでも、スマホの自動接続機能が働いて、知らないWi-Fiにつながっていることがあります。
暗号化されたWi-Fiにパスワードなしで自動接続されることはありませんが、鍵マークのない電波には自動でつながってしまう設定の端末があります。人が集まる場所へ行く日は、オフにしておくのが無難です。
- iPhone……「設定」→「Wi-Fi」→「接続を確認」を「確認」または「オフ」に変更
- Android……「設定」→「ネットワークとインターネット」→「インターネット」→「ネットワーク設定」から自動接続系の項目をオフ(機種により名称が異なります)
使い終わったWi-Fiの情報を端末から削除しておくのも有効です。次に同じ名前の電波を見つけても、自動ではつながらなくなります。
ギガを節約したい人のための、現実的な使い分け
無料Wi-Fiを使いたい最大の理由は、多くの場合データ通信量(ギガ)の節約でしょう。競馬場では出走表の確認だけでなく、パドック映像やレースの中継を見る時間が長くなりがちです。
とはいえ、すべてをモバイル回線でまかなうと、容量の小さいプランでは1日で上限に達することもあります。速度制限がかかると、次の更新日まで低速のままです。
そこで、次のように分けるのが実用的です。
- Wi-Fi(JRA Wi-Fi)……出走表・オッズの確認、映像の視聴、SNSの閲覧など、量の多い通信
- モバイル回線(4G/5G)……馬券の購入、ログイン、個人情報の入力など、短時間で終わる大事な操作
タブレットなど回線契約のない端末を持ち込むなら、スマホのテザリングという方法もあります。スマホをルーター代わりにする機能で、共用のWi-Fiを避けながらタブレットをつなげます。
ただし、テザリングで使ったぶんのデータ量はスマホの契約から消費されます。大容量プランなら気になりませんが、容量の小さいプランでは長時間の映像視聴に向きません。
競馬場へ通うなら、自分専用の回線を持つ選択肢もある
「そもそも共用のWi-Fiを使いたくない」「レース映像を長時間見るとギガが足りない」という方には、ポケット型WiFi(モバイルWi-Fiルーター)という選択肢があります。
ポケット型WiFiは自分専用の回線なので、不特定多数と同じ電波を共有しません。SSIDとパスワードも自分で設定できます。スマホのデータ通信量を消費せずに、タブレットやノートPCも同時につなげるのが利点です。
一方で、月額料金と端末代がかかります。無料Wi-Fiの代わりというより、「外で動画やゲームをよく使う人の通信手段」として考えるのが現実的でしょう。
月間のデータ容量に上限のないプランを選びたいなら、WiMAX系が候補になります。プロバイダーのひとつであるGMOとくとくBBはキャッシュバックキャンペーンを継続的に行っていますが、金額も適用条件も時期によって変わり、受け取りには別途手続きが必要です。申し込み前に条件を読み込んでおくことをおすすめします。
>GMOとくとくBB WiMAXのキャッシュバック額はいくら?受け取り方と注意点
>GMOとくとくBB WiMAXの評判は?キャッシュバックと違約金の実情
JRA Wi-Fi・競馬場の無料Wi-Fiでよくある質問
Q. JRA Wi-Fiの利用に、会員登録や料金はかかりますか?
A. どちらも不要です。JRA公式サイトでは「どなたでも自由に使えます」と案内されており、利用は無料です。au以外の端末で必要になるゲストコードの取得も、空メールを送るだけで費用はかかりません。
Q. ゲストコードは競馬場に着いてからでも取れますか?
A. 取得にはインターネット環境が必要なので、モバイル回線がつながれば現地でも可能です。ただし混雑時はメールの受信に時間がかかることがあるため、出発前に済ませておくほうが確実です。
Q. JRA Wi-Fiでレース映像は快適に見られますか?
A. 多くの人が同時に使う共用回線なので、レース前後など混み合う時間帯は映像が止まることがあります。画質を落とす、混雑のピークを避ける、といった工夫で改善することがあります。
Q. ウインズでも競馬場と同じ方法でつなげますか?
A. 基本は同じで、SSID「Wi2premium」にゲストコードでログインします。ただしウインズ浦和とライトウインズ阿見は提供対象外です(2026年9月時点)。
Q. 場内で見慣れないネットワーク名が出てきたときは?
A. つながないのが安全です。近隣施設のWi-Fiや、ほかの来場者のポケット型WiFiが表示されているだけのこともありますが、偽アクセスポイントの可能性も否定できません。掲示や公式案内と一致する名前だけを選んでください。
まとめ:接続は手順どおり、お金が動く操作はモバイル回線で
競馬場の無料Wi-Fiは、SSID「Wi2premium」に、au以外はゲストコードでログインする——これが基本の流れです。コードは事前取得、有効期限は約9時間。この2点を押さえておけば、当日つながらずに困ることはほとんどありません。
安全面については、難しい対策より「馬券の購入とログインだけはWi-Fiを切る」という一手が効果的です。映像や情報収集はWi-Fi、お金が動く操作はモバイル回線、と切り替えるだけで十分に実用的です。
接続方法や提供エリアは変更されることがあるため、最新の情報は各競馬場・ウインズの公式サイトや場内の案内でご確認ください。
参考・出典
- JRA「Wi-Fi(無線LAN)インターネット接続サービスのご利用方法」(提供施設・利用方法/2026年9月確認)
- 総務省「無線LAN(Wi-Fi)の安全な利用(セキュリティ確保)について」(公衆Wi-Fi利用者向け 簡易マニュアル・令和7年2月版/2026年9月確認)
- 岩手競馬「盛岡競馬場スタンド内にフリーWi-Fiを設置しました!」(2023年10月7日提供開始/2026年9月確認)

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