株やFX、仮想通貨などの投資を行っている人にとって、最新の情報が即座に手に入るインターネット環境は欠かせないものとなっています。
そのため、取引をするうえでインターネット環境を整えることも重要なポイントなのですが、対策している方や重視している方は意外と少ないです。
絶対にチャンスを逃してはいけない取引の真っ最中に、ネットが著しく遅くなったり、繋がらなくなったりしたらどうしましょうか?
「数万・数百万単位で損をした!!」
・・・なんて事もあるんじゃないでしょうか?
今回は、そんな投資目的でインターネットを利用する場合のプロバイダの選び方や、やってはいけない選び方、注目すべき点についてご紹介します。
投資を始める前に!プロバイダの選び方と注目すべき点
インターネットで取引を行う場合、インターネットの回線速度がとても重要になってきます。
なので、できれば投資を始める前に、よりよいインターネット環境というものを整えておきたいですね。
インターネットの回線は、高速通信可能な光回線(固定回線)であればどの会社でも基本的に問題はありません。
ただしプロバイダだけは同じ光回線でも性能や対応が異なってくるため、しっかりと吟味して投資に最適なものを選択する必要があります。
プロバイダを選ぶ際は、以下の点に注目して比較してみましょう。
通信速度
光回線であれば、100Mbpsの速度は出るはずですが、実際にその速度で利用できるかどうかはプロバイダなどの環境が大きく関わってきます。
とはいえ、インターネットにおいて通信速度はさほど重要なことではないため、とりあえず固定回線の光回線を引いていれば問題ありません。
ただし、混雑する時間帯はプロバイダの契約者が一気に集中してネットを利用しているので通信速度は遅くなりがちになってしまいますし、一般的に通信速度が速ければ応答速度もよくなる傾向にありますので、通信速度が速いプロバイダを選んでおけば確実でしょう。
後に紹介するSPEEDTESTを利用して、通信速度が50Mbpsよりも下回っているようなら、プロバイダの変更も視野に入れておいたほうがいいかもしれませんね。
応答速度
「応答速度」とは、自分のパソコンから送った信号が相手に届き、それがまた自分のパソコンに返ってくるまでの時間です。単位はms(ミリセカンド)で表記されています。
実は、この応答速度というのが通信速度以上に重要となってきます。
なぜかというと、複数の人から同時に注文があった場合に、この応答速度がより速い人の注文が先に通る可能性が高いからです。
つまり、応答速度が遅ければ遅いほど絶好のチャンスを逃しやすくなってしまうというわけです。
応答速度は『SPEEDTEST』(http://beta.speedtest.net/)というサイトで調べることができます。
サイトを開き、『GO』をクリックすると『DOWNLOAD(下り速度)』『UPLOAD(上り速度)』とともに『PING値』の数値が出てきます。上記図でいうと一番左端の「26ms」という部分ですね。
PING値は上り・下り速度の数値とは逆に、数値が小さければ小さいほど反応速度が速い=快適なネット環境であるといえます。
基本的にPING値が30~50ms以下であれば、取引をするうえでは問題ありません。
逆に50~100ms以上も出てしまうという場合は応答速度が遅いために、取引に支障が出てしまいます。
回線の応答性を速くする方法というのは残念ながらありませんが、なるべく混雑していないネット回線を選ぶことで多少回避することはできます。
その回線というのが『IPoE接続方式』を使用したネット回線です。
以前は、フレッツ光の通信方式である『PPPoE接続方式』が主流でしたが、このPPPoE接続方式では網終端装置を経由するという点で、時間帯によりどうしても混雑してしまうという問題がありました。
一方で、『IPoE接続方式』は新しい接続方式で、プロバイダーを介して直接インターネットに接続できる仕組みのため、より速い、かつ安定した通信速度が期待できます。
このIPoE接続方式に対応しているサービスが「v6プラス」と呼ばれています。
つまり、『v6プラス対応』しているプロバイダを選ぶことで回線の混雑を回避でき、その結果応答速度も改善することができるということになります。
プロバイダを比較する際は、v6プラス対応の有無に着目するといいでしょう。
WiFi接続の場合、応答速度はどうなる?
家中どこでもインターネットを利用したいという理由から、WiFiを活用している人も多いかと思いますが、WiFiを使った場合、応答速度はどうなるでしょうか?
結論から言って、WiFiを使った場合も応答速度は下がってしまいます!
特に、WiFiは電子レンジなどの電波を発生する機器がパソコンのWiFi通信に干渉するため、そのような機器の近くにWiFi機器があると、一時的ではありますが応答速度が著しく遅くなってしまうことがあります。
一般的なネット利用であればさほど問題ではありませんが、株やFXとなるとその一時的な遅れが取引には命取りとなってしまう可能性も。
さらに集合住宅の場合、自分がどれほど気を付けていても近隣住民の家電の電波が干渉するということもあるので気が抜けませんね。
自宅のパソコンで、特に集合住宅で取引をする際は、有線接続を利用するのが無難でしょう。
安定性
速度がいくら速くても、頻繁に通信障害や不具合を起こすようなプロバイダでは意味がありません。
ここぞというその瞬間、いつでも安定したプロバイダ選びというのも重要となってきます。
プロバイダの障害やメンテナンスの頻度によって回線の安定性を判断しましょう。
主な情報は各プロバイダの公式ページやツイッターで公開されているので、さかのぼって確認するのもよいでしょう。
プロバイダはメインとサブ2つ契約するのがおすすめ!
1つのプロバイダのみで契約していると、そのプロバイダに通信障害やメンテナンスなどがあると、その間はインターネットが使えなくなってしまいます。
また、インターネット利用者が集中する時間帯などは通信速度が急激に落ち込んだりしてしまいます。
そうなると当然、取引に支障が出てしまいますよね?
このような事態を避けるため、最低でもメインとサブで2つ以上のプロバイダと契約しておくことをおすすめします。
一般的に大手プロバイダでは安定性があるものの、昼や夜は混雑するため速度が出にくいことと、料金が高めに設定されています。
一方で、中小のプロバイダは混雑しにくく、料金も比較的安いものの、安定性に欠けているという傾向にあるようです。
安定性 | 混雑具合 | 料金 | |
---|---|---|---|
大手プロバイダ | 〇 | 昼と夜は混雑する | 高い |
中小プロバイダ | △ | 空いてる | 安い |
したがって、複数のプロバイダと契約するときは、大手のプロバイダを1社・中小のプロバイダを1社・加えてそれ以外の自分の気に入ったプロバイダを1社というように契約すると、より安心して取引をおこなうことができるでしょう。
参考までにですが、大手プロバイダであるGMOとくとくBBのサイトからドコモ光に加入すると、ネットの混雑を回避できるv6プラス対応のルータが無料でレンタルできます。
個人的に、この大手1社に加えて中小で気に入った1社のポケットWifi(WiMAX回線)を選択するのが良いかと思います。
- 光回線(固定回線)⇒ドコモ光(プロバイダ:GMOとくとくBB)
- ポケットWifi⇒WiMAX2+(プロバイダ:中小プロバイダのどれか。※GMOとくとくBBでもOK)
といった具合ですね。
あくまで私なりの例なので、自分自身に合った組み合わせで選択しても構いません。
とにかく、大事な場面で「このプロバイダのせいで損をした!」ということはないように、万全の準備をしておきましょう。
プロバイダを選ぶ際の注意点
プロバイダを選ぶ際の注意点は、プロバイダの中には悪質なサービスを行う業者もいるという点です。
- 高額なキャッシュバックを提示してお得感を出しておきながら「ただし、友達紹介が必須」といったように、適用するには厳しい条件を気付かれないように小さく記載している。
- わざと通信速度制限を設けたり著しく遅い通信速度にして、利用者が解約するように仕向ける(解約金狙い)
というケースも稀にあります。
悪質なプロバイダについては「絶対に選んではいけないプロバイダ3選!俺みたいにはなるな。」の記事にまとめています。
投資準備として、インターネット回線プロバイダを選ぶことは大切ですが、目先の利益には飛びつかず堅実なサービスを行っているプロバイダを吟味するのも大切です。慎重に選ぶようにしましょう。
モバイルWiFiルータを利用する
■参考元:http://gmobb.jp/wimax/device/w04/
自宅は固定回線で取引できますが、外出先でも相場を確認したり取引を行う機会ってたくさんありますよね。
そういう場合は、契約しているモバイルWiFiルータを利用するようにしましょう。
間違っても公衆無線WiFiを利用していけません!
公衆無線WiFiは不特定多数の人が利用しているので、容易にあなたのIDやパスワードを盗まれてしまいますし、最悪アカウントを乗っ取られてしまう可能性も…
公衆無線WiFiがいかに危険かは、下記サイトにて詳細に説明されています。読んでみるとその危険性が分かりますよ。
私はコンビニやスタバといった所で使える無料WiFiスポットには絶対に繋がないように気を付けています。
■ソースネクスト公式サイト:公衆無線LANスポットが危ない|ソースネクスト・サイト
もっと詳しく知りたい方は、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が2016年に公開した「公衆無線LAN利用に係る脅威と対策」もオススメです。
しかし、モバイルWiFiルータだと外出先で電波が通じない場所があったり、通信速度制限で取引ができないという事態も考えられますので、契約するのであればこちらも失敗したくないですよね。
そこで、取引に使えるモバイルWiFiルータについてもまとめてみました。
モバイルWiFiルータの条件
まず端末の品質についてですが、なるべく最新でハイスペックなものを選びましょう。
中古の端末は、新品よりも品質的な信頼性は低いのでおすすめしません。購入しても「安物買いの銭失い」になってしまう可能性が高いでしょう。
低スペックな端末に関しても、高い負荷に耐え切れず、端末が機能停止してしまうこともあります。
安さで選んだせいで取引時に使えなくなってしまえば本末転倒ですので、モバイルWiFiルータはなるべく最新かつハイスペックなものを新品で購入しましょう。
ⅱ)サービスで選ぶ
モバイルWiFiルータの中でも、WiMAX2+のWX06という端末なら、最大通信速度が440Mbps(理論値)なので十分な速度といえるでしょう。
しかしモバイルWiFiでもっと考慮すべきなのは、利用可能エリア範囲と通信速度制限の有無です。
これに関してもWiMAX2+なら全国広範囲のエリアに対応しています。
(対応地域はこちらから確認可能です⇒http://www.uqwimax.jp/area)
さらにWiMAX2+の回線なら、通じにくいエリアにいても「ハイスピードプラスエリアモード」でLTEの回線に切り替えることで、いままでは電波が通じなかった地域でもインターネットに接続することができるようになっています。
※別途追加料金が発生する場合があるので注意が必要です。
通信速度制限に関しては、月内での利用データ量に制限のない『ギガ放題プラン』に加入すればOKです。
※ただし、『ギガ放題』のプランでも、3日間で10GB以上利用すると通信速度制限をかけられてしまうので注意が必要です。
実際のところ、1Mbpsではデイトレードはかなり厳しいです。
理論上でできないことはないですが、できたとしても前述した応答速度の違いにより負けてしまう確率のほうが高いでしょう。
モバイルWiFiはメインの取引では使用せず、あくまで外出用・緊急用に持っておくという感覚で契約したほうがいいかもしれませんね。
まとめ
今回は、個人投資家の方が選ぶべきネット環境について紹介してきました。
- 自宅では光回線を使う。その際は応答速度に注目。
- 応答速度が良いv6プラスに対応しているプロバイダを選ぶ。※ルーターもv6プラス対応のものにする
- プロバイダはメインとサブの2社以上と契約してリスクを分散する。
- 外出先でも取引を行いたい場合には、利用エリアが広範で、利用データ量上限が3日間で10GBまで利用できるWiMAX2+を選ぶ。
これから投資を始めたいという初心者はもちろんのこと、今の環境で不便を感じているという投資家の方も、この機会にインターネット環境を見直してみてはいかがでしょうか。
検討する際は、ぜひ本記事をご参考いただければと思います。
ドコモ光やWiMAX+5Gの新規契約は、下記のGMOとくとくBBの公式ページより申込みができます。
【GMOとくとくBB ドコモ光】:http://gmobb.jp/service/docomohikari/
【GMOとくとくBB WiMAX+5G】:http://gmobb.jp/wimax/