「どの試合が観たいか」が決まれば、選ぶサービスも決まります

野球の配信サービスは数が多く、料金表を並べただけではどれを選べばいいのか見えてきません。理由ははっきりしていて、サービスごとに「観られる試合の範囲」がまったく違うからです。

いちばん安いサービスを選んだのに、応援している球団の試合が1つも配信されていなかった——これは実際によくある失敗です。逆に、推し球団が1つに決まっているなら、月額600円台で目当ての試合をほぼ全部観られることもあります。

この記事では、2026年8月21日時点で各サービスの公式ページに掲載されている内容をもとに、「12球団まるごと派」と「推し球団だけ派」に分けて選び方を整理しました。あわせて、高校野球とメジャーリーグの現在地もまとめています。

なお野球の配信は権利関係の都合で毎年のように変わります。ここ1〜2年で終了したサービスや料金が変わったサービスもあるので、古い記事を見て契約しないよう、その点も明記しました。


【2026年8月時点】プロ野球(NPB)の主な配信サービス早見表

まずは全体像です。料金は税込で、いずれも2026年8月21日時点の各社公式ページの記載によります。

サービス月額料金主に観られる試合
スカパー!プロ野球セット4,054円+基本料429円セ・パ12球団の公式戦を全試合生中継
DAZN BASEBALL2,300円(年間契約の月々払い/一括27,600円)プロ野球全コンテンツ(広島主催試合およびその他一部を除く)
DAZN STANDARD4,200円プロ野球に加えサッカーなど他競技も
ABEMA de J SPORTS2,840円広島・中日・DeNA主催の公式戦を全試合LIVE
ベースボールLIVE770円(年額5,940円)パ・リーグ主催の全試合+交流戦・CS
パ・リーグTV1,595円(1日券660円)パ・リーグ主催の1軍・ファーム+2012年以降のアーカイブ
U-NEXT2,189円横浜DeNA主催の1軍・イースタン全試合
Hulu1,026円(2026年10月1日から1,320円)読売巨人主催の公式戦全試合
虎テレ660円(アプリ内課金は680円)阪神主催+交流戦全試合+巨人との全試合+ファーム
プロ野球を観られる主な配信サービスの月額料金を比較した横棒グラフ。虎テレ660円、ベースボールLIVE770円、ホークスTV990円、Hulu1,026円、パ・リーグTV1,595円、U-NEXT2,189円、DAZN BASEBALL2,300円、ABEMA de J SPORTS2,840円、スカパー!プロ野球セット4,483円。
観られる試合の範囲はサービスごとに大きく違うため、金額だけで優劣は決まりません。スカパー!は視聴料4,054円+基本料429円の合計、DAZN BASEBALLは年間契約の月々払いの額です。Huluは2026年10月1日から1,320円に改定されます(2026年8月21日時点・各社公式より)。

ざっくり言えば、「12球団まるごと観たい」ならスカパー!かDAZN系、「推しの1球団だけでいい」なら球団や主催試合に対応した専用サービス——この2択がスタート地点です。以下でそれぞれ見ていきましょう。

12球団まるごと観たい人の選択肢

スカパー!プロ野球セット:唯一「全12球団」をうたえる

セ・パ12球団の公式戦を試合終了まで全試合生中継するのがスカパー!プロ野球セットです。J SPORTS 1/2/3、スカイA、GAORA SPORTS、日テレジータス、スポーツライブ+など12チャンネルが視聴でき、スマホでの視聴(プロ野球セットアプリ)も追加料金なしで使えます。

料金は月額4,054円+基本料429円で、合計すると4,483円。この記事で紹介するなかでは最も高額ですが、「どの球団の試合も取りこぼさない」という一点で代わりがききません。しかも加入した当月は基本料・視聴料とも0円なので、まず1か月試してみるハードルは意外と低めです。

DAZN:野球だけなら年間契約が前提

DAZNには野球に特化した「DAZN BASEBALL」があり、料金は年間プランの月々払いで2,300円、一括なら年27,600円です。ここで注意したいのが、DAZN BASEBALLには月間プランがないこと。つまり1年契約が前提で、シーズン中だけ入って終わりにする、という使い方はできません。

配信範囲は公式表記で「プロ野球全コンテンツ(*広島東洋カープ主催試合及びその他一部試合を除く)」となっています。カープ主催試合が対象外という点は、カープファンにとって決定的な違いです。

サッカーなど他のスポーツも観たいならDAZN STANDARD(月額4,200円)、DMMプレミアムとのセットならDMM×DAZNホーダイ(月額3,480円)という選択肢もあります。なお最も安いDAZN GLOBAL(980円)はボクシング・格闘技などが中心で、野球は対象外です。安さにつられて間違えないようご注意ください。

※「DAZN STANDARDは月額3,700円」と書かれた情報を見かけることがありますが、これは旧価格です。現行は4,200円です。

推しの球団だけ観たい人の「いちばん安い入口」

ここが今回いちばんお伝えしたいところです。応援する球団が決まっているなら、総合サービスより球団別の入口のほうが圧倒的に安く済みます

広島・中日・DeNA主催 → ABEMA de J SPORTS

DAZNで観られないカープ主催試合をカバーする現行の入口が、ABEMAの「ABEMA de J SPORTS」(月額2,840円)です。公式ページには広島東洋カープ・中日ドラゴンズ・横浜DeNAベイスターズの3球団の主催公式戦を全試合LIVE配信と記載されています。見逃し配信は月額登録者限定です。

ABEMAプレミアム(月額1,180円)とは別のプランなので、そこは混同しないよう気をつけてください。ABEMAプレミアムに入ればプロ野球が観られる、というわけではありません。

阪神 → 虎テレ(月額660円)

球団公式の「虎テレ」は月額660円(Web登録の場合。アプリ内課金は680円、1試合220円、ファンクラブ会員限定の年間プランは6,800円)。配信範囲は阪神主催試合・交流戦全試合・読売巨人軍との全試合(ビジター含む)・ファーム全試合と、阪神ファンにとっては非常に手厚い内容です。

この価格でここまで観られるサービスは他になく、阪神一筋の方が総合サービスに入る理由はほとんどありません

巨人 → Hulu(月額1,026円)

Huluは読売巨人軍主催の公式戦を全試合ライブ配信しています。月額1,026円で映画やドラマも観られるので、コストパフォーマンスは高めです。

ただし2026年10月1日00:00から月額1,320円へ値上げされることが公式に告知されています(アプリ内決済は1,450円、毎月400ポイント付与)。また常設の無料トライアルは2023年8月30日に終了しているので、「無料お試しで巨人戦を観る」はもうできません。

横浜DeNA → U-NEXT(月額2,189円)

U-NEXTではベイスターズ主催の公式戦を、1軍とイースタン・リーグの全試合ライブ配信しています。見放題扱いなので、試合ごとのチケット購入は不要です。上のABEMA de J SPORTSでもDeNA主催試合は観られるので、「野球以外も観るならU-NEXT、野球特化ならABEMA」と使い分けるとよいでしょう。

パ・リーグ → ベースボールLIVEかパ・リーグTV

パ・リーグ中心なら選択肢は2つです。

ベースボールLIVE月額770円(税込)/年額5,940円。パ・リーグ主催の全試合をライブ・見逃し見放題で、オープン戦(パ・リーグ本拠地開催)、交流戦、クライマックスシリーズも含まれます。初回1か月無料は月額プランのみ(年額プラン・アプリ内課金は対象外)。

ここは古い情報が多く出回っているので要注意です。以前は「Yahoo!プレミアム(月額約508円)に入れば見放題」という仕組みでしたが、現在は単体課金のサービスに変わっており、Yahoo!プレミアムやLYPプレミアムへの加入は不要です。また2026年3月16日に月額660円から770円へ値上げされています。ソフトバンクユーザーの扱いも「無料」ではなく、エンタメ特典による20%のPayPayポイント還元(要エントリー+「ソフトバンクまとめて支払い」設定、年額プランは対象外)です。

もう一方のパ・リーグTV月額1,595円(ファンクラブ会員は1,045円、1dayチケット660円)。1軍だけでなくファーム公式戦も観られ、2012年以降6,000試合超のアーカイブが使えるのが最大の強みです。1打席単位の再生、3試合同時視聴といった機能もあります。「今シーズンを追う」ならベースボールLIVE、「過去の試合も掘り返したい」ならパ・リーグTVという住み分けです。

なおどちらもオールスターゲームと日本シリーズは配信対象外です。この2つを観たい場合は別の手段が必要になります。

球団独自サービスもあります

ソフトバンクのホークスTVは見放題が月額990円/年額7,900円(2026年4月1日に900円から改定)で、1軍から3軍までカバーします。ただし1軍のパ・リーグ主催試合はベースボールLIVE経由となり、日本シリーズは対象外です。

日本ハムのファイターズMIRUは一般月額2,500円(FAV会員2,000円)で、ファームのホームゲーム(鎌ケ谷)が全試合ライブ。1軍は試合前練習やベンチ・ブルペンの映像が中心です。オリックスは球団公式YouTube「BsTV」でファーム戦を無料配信していますが、一軍戦は対象外です。

★終了したサービス・古い料金にご注意ください

野球の配信は入れ替わりが激しく、いま検索して出てくる記事のなかには、すでに終了したサービスを現役として紹介しているものがあります。2026年8月時点で確認できた「もう申し込めないもの」を挙げておきます。

  • ベイスターズプライムカメラ(ベイプラ)……2024年1月31日18:00をもってサービス終了
  • MARINES PLUS(千葉ロッテ)の単独サブスク……2022年12月31日12:00に終了し、以降は公式ファンクラブ「TEAM26」のマイページ内へ移行
  • U-NEXTのMLB配信(SPOTV NOWパック)……2024年6月30日で終了。現在U-NEXTでMLBは観られません

また料金では、DAZN STANDARDの3,700円ホークスTVの900円ベースボールLIVEの660円(や508円)はいずれも旧価格です。契約前に必ず公式サイトで現在の金額を確認してください。

高校野球は無料で観られます

野球観戦記事中1

夏の甲子園:バーチャル高校野球

『バーチャル高校野球』は、朝日新聞社・朝日放送テレビ・LINEヤフーの3社が共同運営する高校野球専門の配信サービスです。スポーツナビ内で展開されており、SPORTS BULLでも並行して提供されています。

2026年は第108回全国高校野球選手権大会(8月5日〜8月22日)の全48試合と組み合わせ抽選会を無料ライブ配信。さらに地方大会も6月13日の沖縄大会を皮切りに3,000試合超を全試合無料ライブ配信しています。全試合のハイライト・見逃し動画、開会式、「熱闘甲子園」の翌日配信まで、公式リリースではいずれも無料と明記されています。

【視聴方法】 バーチャル高校野球(スポーツナビ内・公式)

甲子園は重要な試合が平日に組まれることもめずらしくないので、出先や職場のスキマ時間に試合を追えるのは本当にありがたい仕組みです。球場で観戦しながらリプレイ確認に使うという楽しみ方もできます。

春のセンバツ:センバツLIVE!

春の選抜高校野球は、毎日新聞社・毎日放送(MBS)・LINEヤフーの3社共同による『センバツLIVE!』で観られます。2026年は第98回選抜高等学校野球大会(3月19日開幕〜3月31日決勝)の全31試合と組み合わせ抽選会を無料ライブ配信しました。ダイジェスト、出場32校の紹介動画、生配信番組なども用意されています。

夏と春で運営会社が違う(=別サービス)という点だけ覚えておけば、迷うことはありません。どちらも公式に有料プランの案内はなく、基本的に無料で観られます

視聴者の感想

人型

いつもTVに張り付いているわけにはいかないので、こういうサービスがあると助かります

人型

親戚の子が地方大会に出場すると聞いて、これで試合を見ました

人型

Wi-Fiさえあれば、テレビで見ているのと変わらないクオリティで見られます

メジャーリーグ(MLB)の観方は2026年に大きく変わりました

野球観戦記事中2

日本人選手の活躍でMLBを観る人が増えましたが、2026年は配信先が大きく動いた年です。とくにAmazonの拡大が大きく、いま最も手軽な入口になっています。

観る方法料金の目安(税込)観られる範囲
Amazon Prime Video月600円/年5,900円(プライム会費)レギュラーシーズン350試合以上。プライム会員は追加料金なし
SPOTV NOWベーシック2,000円/プレミアム3,000円ドジャース戦は全試合日本語実況・解説付き。1日最大8試合
Lemino1,540円(アプリ1,650円)日本人選手所属球団中心に計130試合(平日毎日1試合)
NHK衛星契約の受信料2026年シーズン200試合以上(レギュラー160試合以上+ポストシーズン)
J SPORTS視聴環境により異なるドジャースの日本人投手の先発試合を全試合放送(アメリカ開催に限る)

いちばんの変化はPrime Videoです。2026年3月27日から配信を開始し、レギュラーシーズン350試合以上(2025年の54試合から大幅拡大)、ポストシーズンも開催日に毎日1試合という規模になりました。しかもプライム会員なら追加料金なし。すでにプライム会員なら、まずここを確認するのが早道です。

J SPORTSについて一点だけ注意があります。公式に「J SPORTSオンデマンドではMLBの配信はございません」と明記されており、視聴できるのは放送(BS/CS・ケーブル・ひかりTVなど)のみです。「J SPORTSオンデマンドで観られる」と紹介している情報は誤りなので気をつけてください。

MLB公式アプリ(かつての「At Bat」)は現在「MLB」アプリという名称で、試合速報・ニュース・選手情報を確認できます。公式のライブ配信サービス「MLB.TV」もありますが、日本からの視聴可否や日本向けの料金は公式サイトで確認できませんでした。実況も基本的に英語です。日本語の実況・解説で観たいなら、上の表のサービスのほうが確実だと考えてください。

【ダウンロード】 iOS向け(MLBアプリ) Android向け(MLBアプリ)

試合映像はいらない、速報だけ追いたいなら無料アプリで十分

仕事中や移動中、「点が入ったかどうかだけ知りたい」という場面もありますよね。その用途なら課金は不要です。

  • スポナビ 野球速報アプリ(スポーツナビ/LINEヤフー)……無料。プロ野球1軍全試合+2軍戦、MLB、侍ジャパン、高校野球、大学野球、独立リーグに対応。一球速報・配球チャート・球速球種・通知・ウィジェットまで揃っています(iOS 16.0以上/Android 10.0以上)
  • NPB公式サイト……無料。試合速報、ボックススコア、日程・結果、公示、予告先発、順位表、個人成績、ファーム公式戦

映像配信に月2,000円払う前に、まず無料の速報アプリで自分の観戦スタイルを確かめてみる——これも一つの手です。「結局スコアしか見ていなかった」と気づく人は意外と多いのです。

3時間の試合に耐える通信環境を用意しましょう

サービス選びと同じくらい大事なのが、通信の安定性と通信量です。

スポーツ観戦はライブ感が命なのに、通信が不安定で映像が止まったり数十秒遅れたりするのは残念です。SNSで結果を先に知ってしまう、という悲劇も起こります。

そして野球の試合は1試合あたり約3時間と長め。スマホのモバイル回線でフル視聴を続けると、あっという間にデータ容量を使い切って速度制限にかかります。

週に何試合も観るなら、自宅の光回線か、データ容量をたっぷり使えるポケット型Wi-Fiを用意しておくと安心です。データ無制限で使えるWiMAX(+5G)は根強い人気があり、5G対応エリアならより快適に視聴できます。

※お得なポケット型WiFiについてはこちらの記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください!

よくある質問

オールスターと日本シリーズはどこで観られますか?

この2つはパ・リーグTV・ベースボールLIVE・ホークスTVでは配信対象外と公式に明記されています。シーズン中は球団別の安いサービスで足りていても、秋になると別の手段が必要になるという点は覚えておいてください。配信・放送の予定は年によって変わるため、時期が近づいたら各サービスの公式発表をご確認ください。

カープの試合を観たいのですが、どれを選べばいいですか?

DAZN BASEBALLは広島主催試合が対象外なので、ここを間違えると目的を果たせません。2026年8月時点の選択肢は、12球団をカバーするスカパー!プロ野球セットか、広島・中日・DeNA主催をカバーするABEMA de J SPORTSです。なおビジター(他球団主催)の試合は、その相手球団の主催試合を配信しているサービスでも観られます。

「1か月だけ試す」ことはできますか?

サービスによって扱いが違います。スカパー!は加入当月の基本料・視聴料が0円ベースボールLIVEは初回1か月無料(月額プランのみ)と、試しやすい仕組みがあります。一方でDAZN BASEBALLは月間プランがなく年間契約が前提、Huluの常設無料トライアルは終了済みです。「まず1か月」を考えているなら、契約前に最低利用期間を確認してください。

テレビの大画面で観られますか?

多くのサービスがFire TVやGoogle TV/Android TVなどに対応していますが、申込経路によって使えるデバイスが制限される場合があります。たとえばベースボールLIVEでは、Apple/Googleアカウント経由で申し込むとFire TV・Google TV/Android TV・Webブラウザでの視聴ができません。テレビで観る予定があるなら、申し込む窓口の時点で対応デバイスを確認しておきましょう。

まとめ

野球の配信サービス選びは、「観たい試合の範囲」から逆算するのが最短ルートです。

12球団を取りこぼしたくないならスカパー!プロ野球セット、カープ・中日・DeNA主催ならABEMA de J SPORTS、阪神なら虎テレ、巨人ならHulu、パ・リーグならベースボールLIVEかパ・リーグTV。高校野球はバーチャル高校野球とセンバツLIVE!で無料、MLBはPrime Videoが2026年の本命——おおよそこの地図で足ります。

ただし冒頭でも触れたとおり、野球の配信は権利の関係で毎年のように変わります。2026年だけでもベースボールLIVEの料金改定、Huluの10月からの値上げ、Prime VideoのMLB大幅拡大と、大きな動きがありました。申し込む直前に公式サイトで最新の内容を確認する——この習慣が、いちばん確実な失敗防止策です。

安定して観るための通信環境(光回線やポケット型Wi-Fi)も、あわせて整えておいてくださいね。