格安スマホやSIMなどで有名なインターネットイニシアティブ(IIJ)が、金融機関と連携し、デジタル通貨の送金や決済を手掛ける「ディーカレット」を設立しました。
今後のキャッシュレス社会を見据え、デジタル通貨取引のスタンダードとなるプラットフォームを提供していくようです。
(参考元:http://roughree.com/2017/10/02/post-323/)
複数のデジタル通貨を一元管理
IIJと言えば、格安スマホや格安SIMを販売しているIIJmioが有名ではないでしょうか。
通信事業者であるIIJが、今回設立した新会社「ディーカレット」はフィンテック事業を手掛けます。
フィンテックとは、金融と工学の融合した分野であり、最近ではAIやブロックチェーン技術といったことで大きな注目を集めています!
今回のディーカレットの設立も例外ではなく、多くの企業が関心を寄せています。
野村ホールディングス、伊藤忠商事、JR東日本、QTnet、ビックカメラ、三井住友銀行、東京海上日動火災保険、第一生命保険、三井不動産、三菱東京UFJなど、約20社もの日本を代表する企業が出資しています。
(参考元:http://ascii.jp/elem/000/001/622/1622351/)
ディーカレットでは、複数のデジタル通貨を一元管理できるようにするためのプラットフォームを提供する
そうです。
たとえば、「ウォレット(財布)」と呼ばれる口座のアプリでは、法定通貨やSuicaのような電子マネー、ビットコインなどの仮想通貨といった、あらゆるデジタル通貨を保管・管理できるようになります。
デジタル通貨の管理だけでなく、リアルタイムで交換できる取引所や送金機能も提供されます。
(参考元:http://ascii.jp/elem/000/001/622/1622351/)
いろんな通貨を一元管理して決済できる機能がすごい
今回発表されたロードマップによると、ディーカレットは2018年度中に、デジタル通貨の交換や決済サービスを開始する予定とのことです。
さらに2019年度には、仮想通貨から電子マネーへのチャージも可能にするそうです。
また、ECサイトと連携して、ウォレットのデジタル通貨を決済に利用できるようにする構想もあるそうです。
(参考元:http://ascii.jp/elem/000/001/622/1622351/)
もしもこれが実現した場合、以下のことができるようになります。
- 仮想通貨を利用して、Suicaにチャージできる
- Suicaを利用して、Amazonで買い物ができる
- 仮想通貨を利用して、スマホ料金を支払える(QTnet)
つまり、このプラットフォームが普及すれば、対応アプリを入れたスマホ1台でどんな決済も可能になると考えていいでしょう。
「これのどこがすごいんだ?」と思われる方もいることでしょうが、実現したらかなり便利な世の中になりますよ。
一見すると、おサイフケータイと似ているようにも思えますが、「おサイフケータイは電子マネー(実質は日本円)の決済しかできない」です。
例えば、おサイフケータイに入っている残高から、直接的に仮想通貨を買う!なんてことはできませんよね?
そもそも、法定通貨(円やドル)、仮想通貨(ビットコイン)、電子マネー(Suica)は、それぞれ特性が異なっているうえに、発行会社や取引所がそれぞれ管理・発行しています。
現在に至るまで、これを一元管理して、簡単に交換できるようなシステムは存在していません!
ディーカレットは、それを可能にするための基礎部分=プラットフォームを提供するということです。
フィンテックで可能になる、キャッシュレス社会
近い将来、私たちは財布や貨幣を持ち歩くことなく、スマホ1台ですべての支払いを済ませているかもしれません。
それも、近所のコンビニや駅の改札、自動販売機の利用やホテルの宿泊まで、すべてがスマホで決済できるようになります。
この決済は、もちろん日本円じゃなくても大丈夫です。
仮想通貨や電子マネー、外貨やポイントなど、どんな通貨でも決済可能となります。
海外に行く時も、わざわざ手持ちの現金を外貨に交換する必要はありません。
ウォレットアプリを利用して、仮想通貨や現地の法定通貨を買い増す、あるいは交換することで、わざわざ現金を両替する必要はなくなります。
ちなみに、ファクトムという仮想通貨のプラットフォームを利用すれば、パスポートも電子化してスマホ表示で済むようになるかもしれません。
ディーカレットの提供してくれるプラットフォームが普及すれば、上記のことも夢ではなくなります。
キャッシュレス社会は、意外と目の前まで来ている感覚があります。
まとめ
今回、IIJが設立した新会社「ディーカレット」について紹介しました。
ディーカレットの提供するプラットフォームによって、異なる複数のデジタル通貨を一元管理し、相互に利用できるようにすることで、どんなデジタル通貨でも決済可能になるかもしれません。