動画配信サービス『TELASA(テラサ)』は、auが提供していた『auビデオパス』が前身です。2020年4月にサービス名が「ビデオパス」から「TELASA」へ変更され、現在はKDDIとテレビ朝日が共同で運営しています。ドラマ・バラエティ・アニメ・映画などが見放題プラン(月額990円・税込/2025年3月のリニューアルで改定)で楽しめます。
そんなTELASA(旧auビデオパス)を使っていて、
「なんか再生スピードが遅くない?」
「見てる途中で動画が止まっちゃったんだけど…」
という声も少なくありません。
ただ、TELASAの「見られない・止まる」には、回線や端末の問題ではなく、TELASAというサービスの仕様が原因になっているケースがかなり混ざっています。ログインに使っているIDの種類、同時視聴のルール、ダウンロードできる作品の範囲——このあたりを知らないと、いくら再起動しても直りません。
そこでこの記事では、TELASAならではのつまずきどころを先に押さえたうえで、症状別の直し方を順番に整理します。
まず知っておきたい、TELASA特有の3つのルール
一般的な「動画が止まったときの対処法」を試す前に、TELASAの公式ヘルプに書かれている次の3点を確認してみてください。ここに当てはまっていると、端末や回線をいくらいじっても解決しません。
ルール1:同時に視聴できるのは1台まで
TELASAは複数のデバイスから同時に視聴することができません(公式ヘルプに明記)。家族と同じアカウントを使っていて「自分が見ようとすると再生できない」という場合、別の部屋で誰かが再生中である可能性を疑ってみましょう。自分ひとりで使っている場合でも、スマホで再生したまま画面を閉じ、そのあとテレビで再生しようとして引っかかることがあります。
ルール2:日本国内からしか利用できない
TELASAは海外からは利用できません。旅行や出張の移動中に「急に再生できなくなった」という場合は、この制限に当たっている可能性があります。国内にいてもVPNなどを経由していると、接続元が国外と判定されて再生できないことがあります。
ルール3:ログインに使うIDで、使える機能が変わる
TELASAの見放題プランは、au ID/TELASA ID/Apple ID/Google アカウントのいずれかで利用します。月額はどのIDでも990円(税込)ですが、付随する機能はIDによって異なります。
| ログインに使うID | 見放題プラン | レンタル作品・Pontaポイント |
|---|---|---|
| au ID | 利用できる | どちらも利用できる |
| TELASA ID | 利用できる | レンタルは可(Pontaポイントの付与はなし) |
| Apple ID | 利用できる | どちらも利用できない |
| Google アカウント | 利用できる | レンタルは利用できない |
「新作映画を借りようとしたらボタンが押せない」「Pontaポイントが付かない」というのは不具合ではなく仕様です。レンタルまで使いたい場合は、au IDかTELASA IDでの利用を選びましょう。
また、テレビアプリで観ている方は、Panasonic製のテレビはTELASA IDでの視聴に対応していません(au IDでの利用は可)。テレビだけ映らないときは、ここも確認ポイントです。
症状から、見るべき場所を絞り込む
上の3つに当てはまらなければ、通信環境か端末側の問題です。症状によって疑うところが違うので、次の表で当たりを付けてから対処に進むと早く解決します。
| 症状 | まず疑うところ | この記事で読む場所 |
|---|---|---|
| 再生ボタンを押しても始まらない | 同時視聴・アプリの状態 | 「再生が始まらない」の章 |
| 再生は始まるが途中で止まる | 通信の安定性・混雑 | 「途中で止まる・カクつく」の章 |
| 画質が急に粗くなる | 回線速度(自動調整の結果) | 「途中で止まる・カクつく」の章 |
| ダウンロードが進まない | ダウンロードの設定と対象作品 | 「ダウンロード再生」の章 |
| テレビだけ映らない | 機器とIDの組み合わせ | 「大画面で観るとき」の章 |
「途中で止まる・カクつく」ときに効くこと
再生自体は始まるのに途中で引っかかる場合、原因のほとんどは通信の安定性です。速度の最大値よりも「安定して出続けるか」のほうが動画視聴では重要になります。
画質は自動で切り替わる仕組みを知っておく
TELASAは通信環境に応じて自動で画質が最適化される仕組みです。回線が細くなると画質を落として再生を続けようとするため、「止まる」より先に「画質が粗くなる」という形で不調が現れます。逆にいえば、画質が落ちた時点で通信が苦しくなっているサインです。
画質は再生中に手動で変更することもできます。公式ヘルプでもストリーミング再生でHD画質にすると大量のパケット通信が発生すると案内されているため、モバイル回線で観るときは画質を下げるほうが安定します。
混みやすい時間帯を避ける
夕方から夜にかけては利用者が増え、回線が混雑して速度が落ちやすくなります。毎日同じ時間帯だけ調子が悪いなら、端末ではなく回線の混雑が原因です。この場合は、後述するダウンロード再生に切り替えるのがいちばん確実な回避策になります。
通信制限にかかっていないか確認する
スマホの通信量が上限に達すると、通信速度が大幅に制限されます(一般的に最大128kbps程度)。この状態では動画の視聴はほぼできません。月末まで待つか、追加データを購入する、あるいはWi-Fiに接続して視聴する必要があります。
意図しないWi-Fiにつながっていないか確認する
外出先では、店舗や施設の公衆無線LANに自動でつながってしまい、そちらが遅いために動画が止まることがあります。Wi-Fiの自動接続はオフにしておくと、こうした「知らないうちに遅い回線につながっていた」を防げます。モバイルWi-Fiルーターを使っている場合は、利用可能エリア内かどうかもあわせて確認しましょう。
「再生が始まらない」ときに見るところ
読み込みが終わらない、押しても反応がないという場合は、通信よりも端末とアプリの状態を疑います。
ほかの端末で再生したままになっていないか
前述のとおり、TELASAは同時視聴ができません。心当たりのある端末でアプリを完全に終了させてから、もう一度試してみてください。
端末の空き容量とメモリを確保する
保存容量の空きが少ないと、動画データを一時的に受け止める余地がなくなり、読み込みが進まないことがあります。まずは不要な写真・動画を整理しましょう。あわせて、公式ヘルプでも「他のアプリを起動していると、スムーズに再生されない場合がある」と案内されています。使っていないアプリはマルチタスク画面から終了させておきましょう。
キャッシュを削除する
アプリやブラウザには「キャッシュ」という一時ファイルが溜まっていきます。読み込みを速くするためのものですが、溜まりすぎると動作が重くなる原因になります。不要なキャッシュは削除してみましょう。
アプリ・端末を再起動する
急に再生が止まって直らない場合は、一度TELASAアプリを終了して再起動してみてください。多くの一時的な不具合はこれで解決します。アプリだけでなくスマホ自体の動きが固まってしまった場合は、端末を再起動しましょう。
SIMの接触不良を確認する
TELASAだけでなくほかのアプリもうまく通信できない場合は、SIMカードの接触不良の可能性があります。SIMの抜き差しで改善しないときは、契約している携帯キャリアの窓口に相談しましょう。
ダウンロード再生でつまずきやすい3つのこと
通信環境に左右されずに観るなら、ダウンロード再生がもっとも確実です。ただしTELASAのダウンロードにはいくつか条件があるため、そこを知らないと「保存できない」と感じやすくなります。
ダウンロードできる作品・機器は限られている
ダウンロード再生を利用できるのはAndroidスマートフォン・Androidタブレット・iPhone・iPadです。パソコンやテレビアプリでは利用できません。また、ダウンロードできるのは「ダウンロード対象作品」のみで、すべての作品が保存できるわけではありません。保存ボタンが見当たらない作品は、対象外と考えてよいでしょう。
ダウンロードが途中で止まったとき
通信環境の影響でダウンロードが停止することがあります。その場合は通信状態を確認したうえで、アプリの「ダウンロードリスト」から「ダウンロード進行」をONにすると再開できます(公式ヘルプの案内)。放置していて「いつまでも終わらない」ときは、まずここを見てみてください。
モバイル回線で勝手に落とさない設定にする
TELASAのダウンロードは4G LTE・5Gなどのモバイル回線でも実行できます。便利な反面、外出先で大きな作品を落として通信量を使い切ってしまうこともあります。サイドメニューの設定画面から「Wi-Fiのみ」に限定できるので、通信量が気になる方は最初に設定しておきましょう。自宅のWi-Fiでまとめて落としておけば、移動中は通信を使わずに視聴できます。
大画面で観るときに引っかかりやすいポイント
テレビやChromecastで観ているときの不調は、スマホとは原因が違います。
- ダウンロードした作品はChromecastで再生できません。キャストしたい場合はストリーミング再生を使います。
- 4Kコンテンツの再生には、安定した高速の通信環境が必要です。公式は、モバイル環境で4Kを観る場合は無線ではなく有線接続を推奨しています。
- HDRコンテンツはHDR対応端末が必要で、Wi-Fi環境下でHD画質にダウンロードしてから視聴することが推奨されています。
- 前述のとおり、Panasonic製テレビはTELASA IDでの視聴に非対応です。
「スマホでは観られるのにテレビだけ映らない」というときは、回線ではなく機器とIDの組み合わせを先に疑ってください。
それでも直らないときに確認する場所
ここまで試しても改善しない場合、サービス側でメンテナンスや障害が発生している可能性があります。TELASAには障害・メンテナンス情報を掲載するページが用意されているので、まずはそちらを確認しましょう。自分の環境に問題がないと分かれば、無駄に設定をいじらずに済みます。
なお、加入前に視聴環境を確かめたい方向けに、公式でも「無料作品で再生を確認してから加入する」ことが案内されています。使っている端末やテレビとの相性を、契約前に試しておくと安心です。
毎月の通信制限に悩んでいるなら、回線側の見直しも
毎月のようにスマホの通信制限に引っかかっているなら、動画を観るたびに我慢するより、回線そのものを見直したほうが早いケースがあります。工事不要ですぐ使えるWiMAX +5Gのようなモバイル回線なら、データ容量を気にせず動画を楽しみやすくなります。
現在の「WiMAX +5G」は、かつての「直近3日間で15GB以上」という一律の速度制限が2022年2月1日に変更されており、以前より動画視聴に使いやすくなっています。ただし公式には「一定期間内に大量のデータ通信の利用があった場合、混雑する時間帯の通信速度を制限する場合がある」との注記があり、完全に無制限というわけではない点は押さえておきましょう(オプションのプラスエリアモードには月間の容量上限があり、超過すると月末まで最大128kbpsに制限されます。最新の条件は公式サイトでご確認ください)。
GMOとくとくBBなどのプロバイダから申し込むと、端末代やキャッシュバックの特典が用意されていることがあります。
※2021年9月現在のGMOとくとくBBのWiMAX2+キャッシュバック金額は30,000円です。
GMOとくとくBBは、申し込みを開始するページでキャッシュバック金額が異なることがありますので、以下の公式ページから申し込むようにしましょう。
【GMOとくとくBB WiMAX】:https://gmobb.jp/wimax/
【GMOとくとくBB ひかり回線】:フレッツ光・ドコモ光・auひかり・ソフトバンク光
特典の内容や金額は時期によって変わるため、申し込み前に最新情報を確認しておきましょう。
TELASAの視聴について、よくいただく質問
Q. 家族と2台で同時に観ることはできますか?
できません。TELASAは複数のデバイスからの同時視聴に対応していないため、同じ時間に別々の作品を観たい場合は、それぞれで契約する必要があります。
Q. Apple IDで登録したのに、レンタル作品が借りられません
仕様です。Apple IDでは見放題プランは利用できますが、レンタル(個別課金)とPontaポイントは利用できません。Google アカウントもレンタルは対象外です。レンタルまで使いたい方は、au IDまたはTELASA IDをご利用ください。
Q. ダウンロードした作品を、テレビの大画面で観られますか?
スマートフォンやタブレットに保存した作品を、Chromecastでテレビに映すことはできません。テレビで観る場合はストリーミング再生になるため、通信環境を整えたうえでご利用ください。
Q. 出張や旅行で海外に行くときも観られますか?
観られません。TELASAは日本国内からのみ利用できるサービスです。海外滞在中に観たい作品がある場合は、出発前に別の手段を検討しておく必要があります。
Q. 画質は自分で選べますか?
通信環境に応じて自動で最適化されますが、再生中に手動で変更することもできます。モバイル回線でHD画質にすると通信量が大きくなるため、外出先では画質を下げるか、事前にダウンロードしておくのがおすすめです。
まとめ
TELASA(旧auビデオパス)で動画が遅い・止まるときは、まず「同時視聴」「国内限定」「IDによる機能差」というTELASA特有のルールに当てはまっていないかを確認してください。ここで引っかかっている場合、端末や回線をいじっても解決しません。
そのうえで、途中で止まるなら通信の安定性、再生が始まらないなら端末とアプリの状態、というように症状で切り分けていくのが近道です。通信環境に不安があるときは、Wi-Fi環境であらかじめダウンロードしておくのがもっとも確実な対策になります。毎月の通信制限が常態化しているなら、回線そのものを見直すのも一つの選択肢です。
なお、料金やサービスの条件は変更されることがあります。最新の内容はTELASA公式サイト・ヘルプセンターでご確認ください。

