Wi-Fiについて全知識をわかりやすく解説

今では誰もが知っている「Wi-Fi」ですが、一体どんなものなのか、どうやって使うのかと知らない方は多いようです。

また、Wi-Fiというもの自体は何となく知っていても、繋がる仕組みや規格の違い、周波数、自宅で使うための方法まではわからないという方もいるでしょう。

こちらの記事では「Wi-Fiとは一体どのようなものか」の基本的な知識から、実際に導入するための準備まで深く掘り下げて解説していきます。規格や制度の情報は2026年7月時点のものに更新済みです。


Wi-Fiって何?

Wi-Fiの基本をわかりやすく解説

そもそもWi-Fiとは、いったい何なのでしょうか?

Wi-Fiとは、ネットワークに繋げられる機器に対して直接ケーブルを繋ぐことなく、ワイヤレスでインターネットに接続できる技術のことを指します。

ワイヤレスと聞くと「無線LAN」という言葉を思い浮かべる方が多いかと思いますが、この無線LANとWi-Fiは似ているようで少し違います。

無線LANの「LAN」は、Local Area Network(ローカルエリアネットワーク)の略で、「限られた範囲内だけで使うことができる小規模のネットワークシステム」のことを言い、このLANとインターネットを繋ぐ方法として「有線(有線LAN)」と「無線(無線LAN)」があります。

Wi-Fiは、その無線LANの中で最も代表的な規格のひとつで、ワイヤレス接続のことを意味する「無線LAN」というジャンルの中に「Wi-Fi」という規格があるということになります。

もう少し正確に言うと、Wi-Fiは業界団体Wi-Fi Allianceが、IEEE(米国電気電子学会)の規格「IEEE 802.11」シリーズをもとに相互接続性を認証したもののブランド名です。だからこそ、メーカーが違う機器同士でも問題なくつながります。

Wi-Fiの仕組み

Wi-Fiルーターで複数の機器を接続する仕組み

Wi-Fiは、固定回線を無線でインターネットに接続できる技術で、よく「Wi-Fiに繋ぐ」と言うことがありますが、これはいったいどういう仕組みになっているのでしょうか。

有線LANの場合、1つのポートに繋げられるのは基本的に1機器のみです。何台も繋ぐためには、その分の接続ケーブルとポートが必要となります。2台のパソコンをインターネットに接続したい場合は、接続するケーブルが2台分必要になるというわけですね。

ですが、そうなると配線がごちゃついて見栄えも悪く「LANケーブルに繋いでいる間のみしかネットが使えない」というデメリットもありました。そこで登場するのが、Wi-Fiのような無線LAN接続です。

Wi-Fiは無線なので配線もごちゃつかず、「ルーター」という機器を使って、Wi-Fiに対応した機器を複数台同時にインターネットへ接続することが可能となります。

このルーターというのは、簡単に言うと「インターネット回線を分配するための機器」ですね。

図解すると下図のようになります。これがWi-Fiを利用したインターネットの仕組みというわけです。

Wi-Fiルーターがインターネット回線を分配する図解

Wi-Fiとモバイル通信(4G LTE・5G)は何が違う?

スマートフォンのモバイル通信とWi-Fiの違い

比較の観点Wi-Fi(無線LAN)モバイル通信(4G LTE・5G)
主な用途パソコン・スマホ・家電・周辺機器など幅広い機器スマホ・タブレット・モバイルルーターなど
電波が届く範囲おおむね室内(数十メートル程度)基地局のエリア全体(数百メートル〜数キロ)
使うための前提光回線などの回線契約+Wi-Fiルーター通信事業者との契約(SIM)
データ量の制限ルーター側の制限はないが、契約している回線の条件に従う料金プランのデータ容量に従う

Wi-Fiと同じように無線で使えるものとして「4G LTE」「5G」があります。こちらはスマホや携帯電話で使われる移動通信網で、ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルなどの通信事業者が設置した基地局から電波が届きます。

Wi-Fiはインターネットの回線をワイヤレスにしたもので多くの端末に繋ぐことができますが、モバイル通信は契約したSIMを入れた端末が使う回線です。電波が届く範囲はモバイル通信のほうが圧倒的に広く、屋外での移動中も使えます。

ここで誤解されやすいのが「Wi-Fiならデータ量が無制限」という言い方です。Wi-Fiルーターから先はスマホの契約データ量を消費しませんが、上流の回線契約にデータ量や速度の条件があれば、それには従います。光回線のように容量の上限が設けられていない契約なら気にせず使えますが、モバイル回線を使うホームルーターやポケット型WiFiでは条件があることも。「Wi-Fiだから無制限」ではなく「契約している回線が何か」で決まると覚えてください。

Wi-FiとBluetoothの違いとは?

比較の観点Wi-FiBluetooth
規格の系統IEEE 802.11IEEE 802.15.1
得意なことインターネット接続・大きなデータの転送機器同士の近距離接続・省電力
通信距離の目安室内で数十メートル程度数メートル〜十数メートル程度
代表的な使い道スマホ・PC・テレビのネット接続イヤホン・マウス・キーボード・スマートウォッチ

Wi-Fiと同じように無線接続ができるものとして「Bluetooth」があります。どちらもワイヤレスで機器をつなぐ技術ですが、設計の狙いがまったく違います

Wi-Fiは「たくさんのデータを速く運ぶ」ことを重視した技術で、インターネット接続に向いています。一方Bluetoothは「近くの機器と少ない電力でつながり続ける」ことを重視した技術。だからワイヤレスイヤホンやマウスはBluetoothなのに、動画を見るときはWi-Fiなのです。

なお、Bluetoothが使うのは2.4GHz帯で、これはWi-Fiの2.4GHz帯と重なります。そのため両方を同時に使うと電波が干渉して不安定になることがあります。Wi-Fiを5GHz帯に切り替えると改善する場合があるので、覚えておくと便利です。

Wi-Fiには何がつながる?

Wi-Fiに接続できる機器の例

Wi-Fiを使ってワイヤレスで機器を接続できれば、部屋の中でケーブルが煩雑になって見た目が悪くなるということもなく、スマートな生活ができるようになります。それでは、Wi-Fiに接続できる機器についてご紹介しましょう。

情報端末

【例】パソコン・スマホ・タブレット など

Wi-Fiに接続できる機器として代表的なものが、パソコンやスマホ、タブレットなどの情報端末です。

ウェブページを見る、動画を見る、ストリーミングで音楽を聞くなど、インターネット上の情報をWi-Fiを利用して引き出します。

Wi-Fiに繋がる範囲内ならどこででもインターネットができるようになるので、据え置き型のデスクトップパソコンよりも、持ち運びができるノートパソコンやスマホ・タブレットに繋いだときに真価を発揮します。

スマホの場合、自宅でWi-Fiに繋げられれば、スマホの契約データ容量を消費せずにインターネットが楽しめます。光回線などの高速な回線につながっていれば、モバイル通信より快適に感じる場面も多いでしょう。

周辺機器

【例】プリンター・ゲーム機・ネットワークカメラ など

周辺機器というのは、ハードディスクドライブやプリンター、ネットワークカメラなどのパソコン周辺機器のことです。Wi-Fiでネットワークに繋げることで、ケーブルに繋がなくてもいろいろなデータをワイヤレスでやり取りすることができるようになります。

プリンターの場合、Wi-Fiと接続すればパソコンと本体をケーブルで接続する必要もなくなり、Wi-Fiが繋がる場所であればどこでも印刷可能となります。

また、Wi-Fiに対応している周辺機器の中でも利用率が高いのは「ゲーム機」ではないでしょうか。

ワイヤレスでインターネットに接続できるようになるので、ゲーム機を好きな場所に置くことができるという点がメリットです。ただし、オンライン対戦のようにわずかな遅延が結果を左右する用途では、有線LANのほうが安定します。据え置きで使うなら有線も検討してみてください。

生活家電

【例】エアコン・照明器具・スマートスピーカー など

身の回りの生活家電の中にも、Wi-Fiに繋げられるものはたくさんあります。生活家電などがWi-Fiでネットワークに繋がることによって、エアコンや照明器具などの遠隔操作やコントロールが可能となります。

また、話しかけて操作できる「スマートスピーカー」も、動作の大半はWi-Fi経由の通信で成り立っています。

気をつけたいのは、こうしたIoT機器の多くが2.4GHz帯にしか対応していない点です。5GHz帯だけで運用していると設定できないことがあるため、スマート家電を導入するなら2.4GHz帯のSSIDも有効にしておきましょう。

AV機器

【例】テレビ・オーディオ・デジカメ など

テレビやオーディオ、デジタルカメラなどのAV機器も、Wi-Fiに繋がることでより一層便利に使えるようになります。スマホやタブレットなどのモバイル機器から映像を再生したり、デジタルカメラで撮影した画像をワイヤレスでパソコンに転送したり、といった使い方が代表的でしょう。

テレビをWi-Fiに接続すれば、動画配信サービスを大画面で楽しめるようになります。ただし4Kなど高画質の動画は必要な通信量が大きいので、電波が届きにくい部屋では画質が落ちたり止まったりすることがあります。テレビは有線LAN、あるいはルーターの近くに——というのが安定させるコツです。

Wi-Fi対応のカメラなら、撮影した写真をその場でスマホへ転送したり、スマホをリモコン代わりにシャッターを切ったりできます。ケーブルを使わずに共有できるので、撮ったその場でいろいろな楽しみ方ができるでしょう。

Wi-Fiの利用に費用はいくらかかる?

自宅にWi-Fi環境を用意するための費用のイメージ

いろんな機器に接続できて便利なWi-Fiですが、無料で利用できるというわけではありません。

自宅でWi-Fiを利用する場合には、インターネット回線の開通工事のための費用、月額料金、Wi-Fiルーターの費用などが必要となります。それぞれ見ていきましょう。

インターネット回線を開通するための費用

まず、自宅でインターネットを使うためにはインターネット回線の契約が必要です。光回線を新しく引く場合は工事が必要になるため、工事費がかかります。

工事費は戸建てか集合住宅か、宅内の配線を新設するか再利用するか、どの事業者と契約するかで大きく変わります。土日祝日の工事には追加費用がかかるのが一般的です。

金額の目安は変動が大きいので、申し込み前に各事業者の公式サイトで最新の工事費と、キャンペーンによる割引の有無を必ず確認してください。近年は「工事費実質無料」を打ち出す事業者も多く、条件次第で負担が大きく変わります。

あわせて覚えておきたいのが制度面の変化です。2022年7月1日に施行された電気通信事業法の消費者保護ルールの見直しにより、期間拘束契約の違約金は1か月あたりの利用料金相当額が上限となり、乗り換え時の手数料は撤廃され、工事費の残債についても請求できる上限額が定められました(総務省)。「途中でやめると高額な違約金がかかる」という以前の常識は、現在の契約には当てはまりません。

インターネットを利用するための月額料金

インターネットを開通させたら、次はインターネット回線を利用するための月額料金が必要になってきます。一般的に集合住宅より戸建てのほうが高く、事業者やプラン、スマホとのセット割の有無で幅があります。

比較するときは月額料金だけを見ないのがコツです。「月額料金+工事費(実質負担分)+事務手数料 − 割引・キャンペーン」を利用予定の年数で計算すると、本当に安い選択肢が見えてきます。金額は改定されるため、必ず各社公式サイトでご確認ください。

Wi-Fiルーターを用意する費用

自宅でWi-Fiを利用するためには、Wi-Fiルーターが必要です。回線事業者からレンタルできる場合(月数百円程度のレンタル料、または無料)と、自分で購入する場合があります。

購入する場合の価格は、対応する規格(Wi-Fi 5/6/6E/7)、同時に接続できる台数、カバーできる間取りでかなり変わります。選ぶときのポイントは次の3つです。

  • 手持ちの端末が対応している規格に合わせる……ルーターだけWi-Fi 7にしても、スマホやPCが対応していなければ性能は活かせません。
  • 同時接続台数の目安を確認する……家族の人数+スマート家電の数で考えます。
  • 間取りに合っているか……広い家や2階建てなら、中継機やメッシュWi-Fi対応も検討します。

Wi-Fiルーターから機器につなぐのは無料

Wi-FiルーターでWi-Fiが使えるようになったら、Wi-Fiルーターから各機器にWi-Fiを繋げるためには費用がかかりません。自宅にインターネット回線が通っていて、Wi-Fiルーターをすでに持っているという場合、何台つないでも追加費用はかからないということです。一度環境を整えてしまえば、その後は回線の月額料金だけで使えます。

Wi-Fiの電波が届く距離はどれぐらい?

Wi-Fiの電波が届く距離のイメージ

Wi-Fiの電波が届く距離は、屋内なら数十メートル程度が現実的な目安です。カタログ上の数字より短くなるのが普通で、使用環境でかなり変わります。

実際にWi-Fiを使う場所には、自宅の壁やドア、金属製の家具などの障害物があり、近隣から届く他のWi-Fiの電波も干渉します。鉄筋コンクリートの壁や床は、電波をかなり弱めます。

特に、Wi-Fiに使われている2.4GHz帯は電子レンジにも使われているため、電子レンジが動いている間はWi-Fiの通信が遅くなったり、繋がりにくくなったりすることがあります。Wi-Fiが不安定になったら、ルーターを部屋の中央・床から少し高い位置に置く、5GHz帯に切り替える、中継機やメッシュWi-Fiを検討する——という順で試してみましょう。

Wi-Fiの導入に必要なもの・準備

Wi-Fi導入に必要なもの

自宅にWi-Fi環境を導入するときには、次のようなものが必要となります。

  • インターネットが使える環境
  • Wi-Fiルーター
  • Wi-Fiに対応した機器

まずは、インターネットが使える環境が自宅に整っていなければ、Wi-Fiを繋ぐこと自体できません。Wi-Fiは無線でインターネットに接続するための技術なのですから、その大元となるインターネットが使えるということが前提です。

なお、光回線を引かずにWi-Fi環境をつくる方法もあります。モバイル回線を使うホームルーターやポケット型WiFiなら、コンセントに挿すだけ・持ち運ぶだけで使えます。工事ができない住まいや、短期間だけ使いたい場合の選択肢として覚えておくとよいでしょう。

Wi-Fi接続の条件

Wi-Fi接続の設定手順のイメージ

Wi-Fi導入のために必要なものが揃ったら、Wi-Fiを接続するための条件を確認しましょう。Wi-Fiルーターを設置すれば自動的にWi-Fiが繋がるというわけではないので、Wi-Fiに接続するための方法を知っておくことが必要です。

Wi-Fiの接続は難しいものではありませんが、SSIDや暗号化キーなど、専門的な用語も出てくるので、接続するためのコツを知っておきましょう。

ルーターをインターネットに接続

Wi-Fiルーターを用意したら、まずはインターネット回線をWi-Fiルーターに繋がなければいけません。Wi-Fiルーターは、インターネットを使うための通信機器に接続します。

インターネットを使うための通信機器というのは、「モデム」や「ONU」と呼ばれている通信機器のことで、インターネット回線を開通させたときに設置しているはずです。黒色や白色の四角く薄い小さな箱のような見た目をしています。

モデムやONUなどの通信機器とWi-Fiルーターを接続するためには、「LANケーブル」を使います。LANケーブルをWi-Fiルーターの「WAN端子」か「INTERNET端子」に繋ぎます。

Wi-Fiの電波の範囲で接続

Wi-Fiルーターとインターネットの接続が完了したら、Wi-Fiの範囲内にWi-Fiに繋ぎたい機器を設置して、Wi-Fiに接続していきましょう。もしも、機器がWi-Fiの電波を受信できないようであれば、Wi-Fiルーターと機器の距離を近づけてみたり、障害物がないか確認してみたりして、通信状態を確認してみることをおすすめします。

SSIDと暗号化キーを端末に設定して接続

Wi-Fiは電波を受信できれば誰でも使えてしまう可能性があるので、安全性を高めるためにSSIDと暗号化キーが設定されています。SSIDと暗号化キーはWi-Fiルーターに貼られているシールなどに書かれており、この2つをWi-Fiに接続する端末に入力することでWi-Fiが繋がります。

SSIDの設定

SSIDは端末のネットワークアイコンなど、Wi-Fiの電波を選択する場所を見ると確認することができます。Wi-Fi一覧画面を見てみると、いくつかのSSIDが表示されるので、Wi-Fiルーターのシールに書かれているものと同じSSIDを選んでください。多くのルーターは2.4GHz帯用と5GHz帯用でSSIDが分かれています(末尾の「-a」「-g」などが目印)。

暗号化キーの設定

SSIDを選ぶと、セキュリティーキーを入力する画面が出てきます。暗号化キーもWi-Fiルーターに貼られたシールなどに書かれているので、そのまま入力すれば接続できます。QRコードやWPSボタンでの接続に対応した機種なら、入力の手間も省けます。

暗号化の方式は「WPA3」または「WPA2」を選ぶ

ここは安全面でとても大事なポイントです。無線LANの暗号化方式にはいくつかの世代があり、古い「WEP」は現在では容易に解読されるおそれがあるため使うべきではありません(総務省も同様に注意を呼びかけています)。

現在選ぶべきは最新のWPA3、対応していない機器があるならWPA2です。ルーターの設定画面で確認できるので、古い機器に合わせてWEPのままにしていないか、一度チェックしてみてください。あわせて、初期設定の管理画面パスワードを変更し、ファームウェアを最新に保つことも重要です。

Wi-Fiの通信規格に対応した端末で接続

Wi-Fiの通信規格とは、通信の方式と使う周波数帯の取り決めのことです。機器によっては新しい規格に対応していないため、ルーターと端末の両方が対応している規格でしか、その性能は発揮されません

現在よく使われる規格を、新しい呼び方(Wi-Fi 4〜7)とあわせて整理します。

呼び方/規格名使う周波数帯規格上の最大速度
Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)2.4GHz/5GHz/6GHz理論上約46Gbps
Wi-Fi 6E(802.11ax+6GHz対応)2.4GHz/5GHz/6GHz約9.6Gbps
Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)2.4GHz/5GHz約9.6Gbps
Wi-Fi 5(IEEE 802.11ac)5GHz約6.9Gbps
Wi-Fi 4(IEEE 802.11n)2.4GHz/5GHz約600Mbps
802.11a/g(旧世代)5GHz/2.4GHz約54Mbps
802.11b(旧世代)2.4GHz約11Mbps

ここに書いた速度はあくまで規格上の理論値です。実際の速度は、契約している回線、端末の性能、電波状況で決まります。「Wi-Fi 7だから46Gbps出る」ということはありません。

Wi-Fi 6E・Wi-Fi 7で加わった6GHz帯とは

近年の大きな変化が6GHz帯の追加です。国内では総務省が2022年9月に省令を改正し、6GHz帯(5,925〜6,425MHz)の無線LAN利用(屋内)を認めました。これに対応したのがWi-Fi 6Eです。

さらに2023年12月22日に総務省が無線設備規則などを改正してIEEE 802.11be(Wi-Fi 7)が国内で解禁され、2024年1月8日にはWi-Fi Allianceが認証プログラム「Wi-Fi CERTIFIED 7」を発表しました。Wi-Fi 7の主な進化点は次のとおりです。

  • 6GHz帯で最大320MHz幅の通信(従来は160MHz幅まで)
  • 4096QAM(4K-QAM)による、1回の信号で送れる情報量の増加
  • MLO(マルチリンクオペレーション)=2.4GHz/5GHz/6GHzを同時に使い、混雑した帯域を避けながら通信を続けられる

とくに実用面で効くのはMLOです。従来は1つの帯域しか使えなかったため、干渉が起きると切断・再接続が必要でしたが、複数の帯域にまたがって通信できるので途切れにくくなります。ただし6GHz帯は屋内での利用が前提で、障害物にも弱いという性質があります。

2.4GHz帯の特徴

もっとも古くから使われている帯域で、ほぼすべての機器が対応しています。壁や扉などの障害物に比較的強く、遠くまで届きやすいのが利点。一方で、電子レンジやBluetooth機器、近隣のWi-Fiと混み合いやすく、速度が落ちやすいという弱点があります。スマート家電やIoT機器は、この帯域にしか対応していないものが多い点も押さえておきましょう。

5GHz帯の特徴

2.4GHz帯より混雑しにくく、安定して速い通信ができるのが特徴です。ただし障害物には弱く、壁や床をまたぐと届きにくくなります。同じ部屋・同じフロアで使うなら、こちらを選ぶのが基本です。

6GHz帯の特徴

もっとも新しく、他の機器とほとんど干渉しないのが最大の魅力です。広い帯域幅を使えるため高速通信に向きます。反面、屋内利用が前提で、電波の届く距離は短め。対応するのはWi-Fi 6E/Wi-Fi 7の機器なので、ルーターと端末の両方が対応しているか確認が必要です。

Wi-Fi初心者の方の口コミ

はじめて自宅にWi-Fiを導入した人のイメージ

つまずきやすいポイントをQ&Aで

Q. ルーターを買い替えれば通信は速くなりますか?

A. 速くなる場合と、変わらない場合があります。ルーターが古い規格(Wi-Fi 4など)で端末が新しいなら改善が期待できますが、ボトルネックが回線契約側にある場合は変わりません。まず有線でつないで速度を測り、無線との差を見ると原因が切り分けられます。

Q. 2.4GHzと5GHz、どちらのSSIDにつなぐべき?

A. 同じ部屋なら5GHz、離れた部屋や壁をまたぐなら2.4GHz、が基本です。スマート家電は2.4GHz帯しか対応していないことが多いので、両方のSSIDを有効にしておくのがおすすめです。

Q. 引っ越しの多い生活でも光回線を引くべきですか?

A. 工事や解約の手間を考えると、ホームルーターやポケット型WiFiのほうが向く場合があります。ただし安定性・速度は光回線が有利です。在宅で仕事をするか、動画をどれくらい見るかで判断してください。

Q. Wi-Fi 7のルーターに買い替えるべきタイミングは?

A. 手持ちのスマホ・PCがWi-Fi 7に対応していないなら、急ぐ必要はありません。端末の買い替えと合わせて検討するのが無駄のない進め方です。

まとめ

自宅のインターネット環境を整えるイメージ

Wi-Fiというワイヤレス通信について詳しくご紹介してきました。自宅でWi-Fiが使えるようになれば、パソコンやスマホ、生活家電、AV機器などいろいろなものをネットワークに繋げられるようになります。

Wi-Fiを利用するためには、自宅でインターネットを使える環境やWi-Fiルーターが必要となりますが、環境を整えてしまえば、回線の月額料金だけで何台でも接続できます。

最後に、いま押さえておきたいポイントを整理します。

  • 規格は「Wi-Fi 4〜7」の呼び方で覚えると分かりやすい。性能はルーターと端末の両方が対応してはじめて活きる
  • 6GHz帯は2022年9月に国内で開放、Wi-Fi 7は2023年12月に解禁(総務省)。2024年1月にWi-Fi CERTIFIED 7の認証も開始
  • 暗号化はWPA3またはWPA2を選ぶ。WEPは使わない
  • 「Wi-Fiだから無制限」ではなく、契約している回線の条件で決まる

料金・工事費・提供条件は事業者ごとに異なり改定もされるため、実際に契約する前に各社の公式サイトで最新情報をご確認ください。自宅でまだWi-Fiが使えるようになっていないという方は、ぜひこの機会に環境を整えてみてください。

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