転勤やマイホームの購入など、ご家族で引っ越すタイミングがあります。
ご両親も新しい環境への不安があるとは思いますが、お子さんは引っ越しそのものへ大きな不安を抱えている場合があります。
お子さんの不安を軽くし、新しい環境を受け入れていけるように、ご両親ができることを順番に整理しました。あわせて、転校の手続きや引っ越し先のインターネット回線の手配など、忘れやすい実務も確認しておきましょう。
引っ越しでお子さんが感じる不安とは?体調にも影響を及ぼす?
転勤やマイホームの購入など、人生でも何度か訪れる引っ越し。
新しい住環境に慣れるというのは大人でも苦労しますが、小学生くらいの子供だとさらに大きな不安を感じています。
理屈として引っ越しがどういったものか知っていても、いままで自分の生まれ育った環境や人間関係と切り離され、まったく未知の環境に飛び込んでいくというのは子供には辛い経験です。
特に、いままで住んでいた家を本当の家だと感じている子供も多くいます。
生まれてからずっと育ってきた家は、お子さんにとって本当に安心できる場所ともいえるでしょう。
引っ越しで家が変わってしまうということは、心の寄る辺(よるべ)が急に消えてしまうことと同じように感じている場合があります。
いままで一緒に遊んだり喧嘩してきた仲良しの友達とも別れなければならないというのもつらく感じています。
引っ越しを初めて経験する場合、お友達とはもう二度と会えないかもしれないという不安を抱えています。
いつまでも一緒と思っていた人たちが急にいなくなると思えば、大人でもその悲しみの深さが感じられると思います。
加えて、引っ越し先で新しい友達ができるか、みんなの輪の中に入っていけるのか、不安だったり緊張してしまう子もいます。
小学校中学年ほどにもなると、こうした精神的な不安を感じつつも平静を装っている場合がほとんどです。
しかし、不安やストレスを表面に出さない分、気づかれないまま負担が積み重なってしまうことがあります。
不安やストレスをうまく発散できないと、寝つきが悪くなる、食欲が落ちる、お腹や頭の痛みを訴える、学校に行きたがらなくなるといった形で表れることがあります。
「子供がストレス?」と思われるかもしれませんが、子供は大人以上に感受性が強く、それをうまく言葉にしたり発散する方法をまだ知りません。
気になる様子が続くときは、無理に励ましたり原因を問い詰めたりせず、学校の担任やスクールカウンセラー、かかりつけの小児科などに早めに相談してください。
「時間が経てば慣れるはず」と様子を見続けるより、第三者に一度話しておくほうが、ご家族の負担も軽くなります。
このように慣れない環境で、お子さんは大きな不安やストレスを感じているものです。
引っ越しや新しい環境でお子さんが不安を感じないために、ご両親はどんなことができるでしょうか?
お子さんが不安を感じないようにご両親がしてあげられること
大きく分けて「引っ越し前」と「引っ越し後」で出来ることが違います。順を追って説明しますね。
【1】引っ越し前にしてあげること
引っ越しの事情を説明する
大人でも、ある日急に「今から家を移ってください」と言われたら困惑してしまいますよね。
だからこそ、引っ越しの事情をお子さんにもしっかりと説明してあげましょう。
子供だからわからないと思い込まずに、お子さんにもわかるようにかみ砕いて説明してみましょう。
事情をすべて理解できなくても、一生懸命に説明する姿はきちんと伝わるはずです。
一緒に引っ越しの作業をする
引っ越しの荷造りなんかは子供のいない日中に片づけてしまいたいという方もいらっしゃるかもしれませんが、個人的には一緒に荷造りされることをおすすめします。
子供と一緒だと面倒を見ながらなので捗らないと思われるかもしれませんが、ひとつひとつ荷物を整理し梱包する作業を通じて、お子さんは引っ越しへの実感を高めていき、同時に心の準備も始めていきます。
仲の良かった友達とのお別れの機会を設けてあげる
初めて引っ越しを経験するのであれば、お子さんはお友達とのお別れがどんなものなのかまだ想像もついていません。
可能であれば、お子さんと一緒にお別れのプレゼントを選びに行ったりお手紙を書き、お世話になったお友達のもとに連れて行ってあげましょう。
その際、二度と会えないわけではなく、また遊びに来ることできると伝えると、お子さんの不安も和らぎます。
いまはビデオ通話やメッセージアプリで気軽に連絡が取れます。「引っ越しても話せる」と具体的な方法まで見せてあげると、お別れの受け止め方が変わります。ただし、お子さんが自分で使う場合は、保護者が使い方と時間のルールを一緒に決めておきましょう。
引っ越し先を見に行く
あらかじめ、引っ越す予定の新居や、その周辺の施設や学校を一緒に見に行ってみましょう。
「ここが新しく住むお家だよ」
「今度からここの学校に通うんだよ。お友達たくさんできるといいね」
など、引っ越し先の環境を目にすることで、新たな生活に向けて想像がしやすくなると思います。
【2】転校の手続きも早めに確認しておく
心の準備と並行して進めたいのが、転校の事務手続きです。ここでつまずくと、引っ越し直後のあわただしい時期にご両親の負担が増え、お子さんにも不安が伝わってしまいます。
公立の小中学校の場合、自治体の案内ではおおむね次の流れになります(例:東京都江東区、千葉市の案内)。
①いま通っている学校に転校することを伝える
→ 「在学証明書」と「教科書給与証明書(教科用図書給与証明書)」が交付されます。最終登校日に受け取るケースが多いので、忘れずに保管してください。
②市区町村の窓口で住民票の異動手続き(転出・転入/転居)をする
→ 学齢のお子さんがいる場合、通学区域にもとづいて指定された学校への「転入学通知書」が交付されます。転入届は引っ越し後、期限内(多くの自治体で14日以内)に手続きしましょう。
③転校先の学校へ3つの書類を提出する
→ 「在学証明書」「教科書給与証明書」「転入学通知書」をそろえて提出すれば、手続きは完了です。
書類の名称や必要なものは自治体によって少し異なります(住民票や印鑑を求められることもあります)。正確な手続きは、必ず引っ越し先の市区町村・教育委員会の案内でご確認ください。
なお、私立校や海外への転出・帰国の場合は流れが変わるため、在学中の学校に早めに相談するのが確実です。
お子さんには「新しい学校の名前」と「初めて登校する日」が決まった時点で伝えてあげると、見通しが立って落ち着きます。
【3】引っ越し後にしてあげること
休日は家族で過ごす時間を大切にする
新しい家はどうか、学校で友達はできそうか、不安はないかなど、お子さんに聞きたいことはたくさんあると思います。
しかし、平日は仕事で忙しかったりして、なかなか時間が取れないこともあるでしょう。
だからこそ、休日は家族で一緒に過ごす時間を増やしてあげてください。
いままで仲の良かった友達や近所のお兄ちゃん・お姉ちゃんとも離れ、引っ越し先で頼れるのはご家族であるあなただけです。
遠くまで行く必要はなく、一緒に家で過ごしたり、近所を散策する程度で十分なので、ご家族で過ごす時間をしっかりと確保しましょう。
探検気分で近所を散策するうちに、面白そうな施設やおいしい料理店など意外な発見をすることもできますね。
お子さんも自分の住む町を実際に歩くことで把握できるので、未知の場所から「ぼく・わたしのいる町」と上手に落とし込むことができるようになります。
ご近所さんへの挨拶がてらにお子さんを同行させるのもいいでしょう。
新居に慣れるという意味で、一緒に家で過ごすのもおすすめです。
特に引っ越ししたばかりの頃は外で遊ぶことを強要せず、お家で一緒にいるようにしましょう。
これも「新しいお家」ではなく、「ぼく・わたしのお家」とお子さんが上手に落とし込むために必要なプロセスです。
・家族みんなで遊ぶ
家にいて何をすればいいのかわからないという場合には、一緒にゲームをすることがおすすめです。家族みんなで遊ぶという所が肝心ですね。
ゲームというと難しく考えられがちですが、テレビゲームであれば自宅で気軽に遊べますし、ニンテンドースイッチ(Nintendo Switch)のように、1台を複数人で囲んで遊べるゲーム機は家族で過ごす時間に向いています。
動画のように、お父さんとお子さんの二人でプレイもできますし、お友達と、あるいは家族みんなでプレイすることもできます。
普段は仕事で忙しくて休日は出かける余裕なんてないというお父さんでも、テレビゲームなら家の中でできますし、お子さんも喜んでくれるはずです。
たまにはわざと負けてあげたり、難しいところはお子さんの代わりにクリアしてあげるなど、一緒にゲームで遊んでくれるお父さんはお子さんからは大人気です。
また、お子さんも「うちに面白いゲームがあるんだ」と学校でも話題にしやすく、「今度一緒にプレイしようよ」と遊びに誘いやすくなるので、学校で新しいお友達を作るきっかけや話題にもなるでしょう。
お子さんの交友関係が気になるというお母さんも、お子さんが新しくできたお友達を連れてきてくれるので、その場で確認できて安心できるのではないでしょうか。
なお、ゲームは遊ぶ時間と場所のルールを最初に決めておくことが大切です。不安をまぎらわせる手段が「ひとりで長時間ゲームをすること」に偏らないよう、あくまで家族で一緒に遊ぶ時間として取り入れてください。
Nintendo Switch 本体 (ニンテンドースイッチ) 【Joy-Con (L) ネオンブルー/ (R) ネオンレッド】
ゲーム機はECサイトで購入するほか、引っ越しで新しくインターネット回線を契約するとき、窓口のキャンペーンで端末やギフトが特典になっている場合もあります。
ただし、キャンペーンの内容・対象プラン・適用条件・受け取り方法は時期によって変わります。「ゲーム機がもらえるから」で決めてしまうと、不要なオプションが条件になっていたり、受け取りの申請を忘れて特典を取り逃がすことがあります。申し込む前に、必ず各社公式サイト・申込窓口で最新の条件をご確認ください。
あわせて覚えておきたいのが、インターネット回線の手続きは引っ越しが決まったら早めに動くということ。新居で光回線の工事が必要な場合、繁忙期は工事日がなかなか取れず、入居してから数週間ネットが使えないということも起こります。
お子さんが動画や学習アプリを楽しみにしているご家庭では、開通までの「つなぎ」としてスマホのテザリングやモバイル回線のルーターを用意しておくと安心です。
ご家族でプレイする際におすすめのソフトは「マリオテニス エース」です。
最大4人で同時にプレイできるので、順番を待たずにみんなで盛り上がれます。ルールがシンプルで、ゲームに慣れていないご両親でも一緒に楽しめるのが良いところです。
マリオテニス エース – Switch
「テレビゲームはちょっと…」という場合には、レトロなボードゲームもおすすめです。
人生ゲームなど、家族みんなで飽きることなく遊べるゲームですね。画面を見ないぶん、自然と会話が増えるのも良いところです。
人生ゲーム
・一緒に料理する
みんなでおいしい料理を作るというのもおすすめです。
お子さんの好きな料理でもいいですし、みんなでクックパッドを眺めながらお子さんの興味のありそうな料理を選んでも楽しいでしょう。
おやつ作りや、たこ焼きパーティなども簡単にできますが、とても楽しくお子さんも喜びます。
山善(YAMAZEN) たこ焼き器(着脱プレート式) レッド YOA-240(R)
ご家族で料理される際に大事なことは、それぞれが役割分担をして、お子さんにも「自分にしかできない仕事」をお任せすることです。
ただし、火や包丁を使う場合にはしっかりとご両親の監督の下で行いましょう。
ご自宅で過ごされる場合、大事にしていただきたいのは「コミュニケーションを絶やさないこと」です。
動画鑑賞なんかも定番ですが、集中して観ていると黙り込みがちになるので、観たあとに感想を聞いてあげたりしてください。
ゲームや料理などのほうが常にわいわいとおしゃべりしながらできるのでおすすめです。
地域行事に参加する
お子さんが引っ越し先の場所に慣れてきたら、お友達を作れるように地域行事に参加させるという方法があります。
近所付き合いが活発になるというメリットがありますが、近年はそういったものが煩わしいという風潮から行事がなくなったり、予想外の近所トラブルに巻き込まれたりすることもあるようですので、町内やご近所の様子を見て参加されることをおすすめします。
お住いの市区町村のウェブサイトで、子供会・児童館・地域のイベント情報を探すのが確実です。検索する場合は「お住いの市(区)+子供会」「+児童館」などで調べてみましょう。
習い事に通わせる
スポーツやお稽古などの習い事は学校の集団生活とは違った環境なので、意外にも子供同士が気楽に友達になりやすかったりします。
集団生活が苦手な子供でも、習い事の場で仲の良い友達を作るということもよくあります。
お子さんが習い事に関心を持っていないとうまく継続しなかったり、友達も作りづらくなってしまいます。
事前にお子さんがどんなことに興味を持っているか丁寧に聞き出したうえで、一緒に見学に行ってみることをおすすめします。
引っ越し直後は生活そのものが変わって疲れやすい時期です。習い事を詰め込みすぎず、まずは1つから始めるくらいがちょうどよいでしょう。
まとめ
今回は、引っ越しでお子さんが感じる不安と、その解決方法について紹介しました。
子供だからといって引っ越しの説明をないがしろにせず、よく話し合って一緒に荷造りなど準備をしていき、同時に引っ越しへの心の準備もさせていきましょう。
また、引っ越し先でもなるべくお子さんがお友達をつくれる機会を設けると同時に、ご家族で一緒に過ごす時間も大切にしてください。
実務面では、転校に必要な3つの書類(在学証明書・教科書給与証明書・転入学通知書)と、インターネット回線の早めの手配の2つを押さえておくと、引っ越し直後のバタバタをかなり減らせます。手続きの詳細は自治体や各事業者で異なるため、それぞれの公式案内で確認してください。
そして、お子さんの様子が普段と違う状態が続くときは、ご家庭だけで抱え込まず、学校の担任やスクールカウンセラー、小児科などに相談してみてください。
新たな生活環境が、ご両親とお子さんの両方にとって心地よい場所となることを願っています。
