【重要】「Pocket WiFi 海外データ定額」は新規受付を終了しています

ワイモバイルの「Pocket WiFi 海外データ定額」は2021年5月11日で新規加入の受付を終えており、いまから申し込むことはできません。契約中の人は引き続き使えますが、2G/3G終了の影響で使えない国が出ているため、渡航のたびに対象国の確認が欠かせません。

これから海外でネットを使いたい人は、スマホのローミング、海外レンタルWiFi、現地対応のeSIMから選ぶのが現実的です。下では、契約中の人向けの現在の条件と、新しく準備する人向けの選び方を順に整理しています。



1日90円で海外データが使えた、当時のプランの中身

このプランは2018年4月24日に始まったもので、国内向けの「Pocket WiFi プラン2」に海外向けの定額を組み合わせる形でした。特徴は次の3点です。

  • 海外でのデータ通信が1日90円(免税)の定額で使える
  • 専用端末「Pocket WiFi 701UC」の購入と同時にのみ加入可能(個人名義限定)
  • 海外ではuCloudlink JapanのCloudSIMという仕組みで渡航先の通信事業者に自動接続し、ローミングの設定が不要

当時の国際ローミングは1日数千円が当たり前だったので、1日90円のインパクトは相当なものでした。一方で、国内向けプランの契約が必須という点が、使う人を選ぶ部分でもありました。

契約中の人が押さえたい、料金・速度・対象国・解約の現状

基本料は月額4,378円、海外で使った日だけ90円

ワイモバイル公式によると、2019年10月1日以降に申し込んだ契約の基本料は契約種別「ベーシック」で月額4,378円(契約期間の定めなし)です。これに加えて、海外で使った日だけ1日90円(免税)の海外データ定額利用料がかかります。

2019年9月30日までに申し込んだ人は「さんねん」「バリューセット」など当時の契約種別のままなので、料金は契約内容によって異なります。

海外で7GBを超えると、月末まで戻せない

速度制限は国内と海外で扱いが違います。ここは誤解しやすいので、分けて覚えておきましょう。

  • 国内:当月のデータ通信量が7GBを超えると、当月末まで送受信最大128kbpsに低速化。0.5GBごとに550円の追加料金で通常速度に戻せます
  • 海外:当月のデータ通信量が7GBを超えると、当月末まで送受信最大64kbpsに低速化。翌月1日(GMT基準)まで通常速度には戻せません

さらに、混雑回避のための速度制御(3日間で約10GB以上の利用時)もあります。渡航先で動画を長時間見るような使い方には向かない、と考えておくのが安全です。動画でどれくらい容量を使うかはポケットWiFiでNetflixを見るときのデータ消費量の記事が目安になります。

使える国は100近く、台湾・シンガポールなどは利用不可

海外の一部の国・地域で2G/3G通信サービスが終了した影響で、そうした国では本サービスが使えなくなっています。ワイモバイル公式が「サービス提供終了国」として挙げているのは、台湾・シンガポール・オーストラリア・ニュージーランド・ギリシャ・イスラエル・スリランカ・マカオ・南アフリカです。

一方、公式の利用可能国一覧(2026年1月14日時点)には、アメリカ(ハワイ・アラスカを含む)・カナダ・韓国・中国・香港・タイ・ベトナム・フィリピン・イギリス・フランス・ドイツ・イタリア・スペイン・グアム・サイパンなどが残っています。旅行先として定番の国でも、使えるところと使えないところが分かれている点に注意してください。

公式は「利用可能と記載していても利用できない国がある可能性」にも触れています。出発前にワイモバイル公式の海外データ定額ページで最新の一覧を見て、使えなかったときの代わりの手段も用意しておくと安心です。

契約解除料は2022年2月から発生しない

以前は3年契約(「さんねん」)の途中解約に契約解除料がかかりました。しかし公式によると、2022年2月1日以降は解除料が撤廃され、契約解除料は発生しません。

違約金が気になって見直しを止めていた人は、この点を踏まえて検討してよいでしょう。※端末を分割で購入している場合、残債の支払いは別途続きます。

専用端末「Pocket WiFi 701UC」と、海外パケットし放題の終了予定

701UCの外観

このプラン専用の端末が、uCloudlink製の「Pocket WiFi 701UC」(2018年4月24日発売)でした。約4インチのディスプレイと5,350mAhのバッテリーを備え、大きさは約65×126.5×19mm、重さは約240g、同時接続は5台までです。

発売当時の価格は37,800円で、割賦の支払いと毎月の割引が相殺され、実質負担なしとして案内されていました。海外ではCloudSIMで現地事業者に自動接続する仕組みで、SIMロックはかかっていません。

なお、2021年5月12日以降に701UCを新規契約・機種変更した場合は、「世界対応ケータイ」に加入すると海外渡航時に「海外パケットし放題」が使える形に変わっています。ただし、この「海外パケットし放題」は、2026年12月以降にワイモバイルが別途案内する日をもってサービスを終了する予定と公式の国際ローミング(世界対応ケータイ)のページで告知されています。

この経路で701UCを海外に持って行く予定がある人は、終了日の告知と、その後に使える海外向けサービスを出発前にワイモバイルへ確認しておきましょう。

これから海外でネットを使うなら、4つの手段から選ぶ

新規契約ができない以上、これから海外で通信環境を用意するなら別の手段を選ぶことになります。主な選択肢を整理しました。

手段向いている人注意点
今使っているスマホの海外ローミング短期の旅行・出張で、荷物を増やしたくない人料金や無料枠は各社・プラン・渡航先で異なり、仕組みが変わる時期もある
海外レンタルWiFi複数人・複数端末で共有したい人。設定に不慣れな人受取・返却の手間と、紛失・破損時の補償を確認。予約時期で料金が変わる
現地対応のeSIM(プリペイド)1人で使う、eSIM対応スマホを持っている人端末がeSIMとSIMフリーに対応している必要あり。開通手続きは自分で行う
ホテル・空港などのフリーWiFiメールや地図の確認程度で、通信量が少ない人常時使えるわけではなく、通信の安全面にも注意が必要

スマホのローミングは、キャリアごとに仕組みが動いている分野です。たとえばワイモバイルのスマホ向けプラン(シンプル/シンプル2/シンプル3)は、2026年秋以降、対象国で月2GBまで追加料金なしで使える方式に切り替わると公式で案内されています。自分のプランで何GBまで、いくらで使えるかは、出発前に契約先で確かめておきましょう。

複数人で行くならレンタルWiFi、1人ならeSIMかスマホのローミング——というのがおおまかな目安です。レンタル型ならグローバルWi-FiやイモトのWi-Fiが定番で、渡航先とデータ容量で料金が変わります。申し込み経路による違いはGMOとくとくBB経由でグローバルWiFiを申し込むメリットでも整理しています。

国内用のポケット型WiFiは、容量で選び分ける

ワイモバイルで現在申し込めるモバイルルーター向けのプランは「Pocket WiFi®プラン2(ベーシック)」です。公式の案内では月額4,065.6円からで、標準は月7GBまで(超過後は最大128kbps)。アドバンスオプションに加入すると4G高速データ通信量が上限なしになりますが、これは通信方式「TDD-LTE」「AXGP」の提供エリア限定です。

国内で容量を気にせず使いたいなら、WiMAX +5Gも有力です。標準の「スタンダードモード」には月間データ容量の上限がなく、有料の「プラスエリアモード」で通信した分だけに月30GBの上限があります(UQ WiMAX公式の「ギガ放題プラスS」の場合)。

WiMAXはプロバイダーによって実質的な負担額が変わるので、GMOとくとくBBやブロードWiMAXなどキャッシュバックや割引のある事業者を比べてみてください。端末選びはWiMAXルーターの現行機種一覧が参考になります。

選び方の軸はシンプルです。容量を気にせず使うならWiMAX +5G、ソフトバンク系の電波を使いたいならワイモバイル。海外利用は国内のポケット型WiFiと切り離し、渡航のたびに合う手段を選ぶほうが結果的に安く済みます。

よくある質問

Q. いま契約中ですが、そのまま使い続けられますか?

A. 新規受付が終わっただけなので、既存の契約はそのまま使えます。ただし一度解約した専用端末では、このプランに再加入できないと公式に明記されています。利用可能国が減っている点とあわせて判断しましょう。

Q. 行き先が台湾やシンガポールだと、701UCは使えませんか?

A. どちらも公式の「サービス提供終了国」に入っているため、海外データ定額では通信できません。スマホのローミング、レンタルWiFi、現地対応のeSIMなど、別の手段を用意して出発してください。

Q. 海外で7GBを超えて遅くなりました。追加料金で戻せますか?

A. 戻せません。海外で低速化した場合は、翌月1日(GMT基準)まで通常速度に戻らないと公式に書かれています。長期滞在で大容量を使う予定なら、はじめから別の手段を検討したほうが確実です。

Q. 海外データ定額に入ったまま、国際ローミングも使えますか?

A. 使えません。公式には海外データ定額に加入している間は国際ローミングを利用できないとあります。使い方を変えたい場合は、ワイモバイルの窓口で現在の契約内容と切り替えの可否を確認しましょう。

まとめ

「Pocket WiFi 海外データ定額」は1日90円という画期的なプランでしたが、2021年5月11日に新規受付を終了しています。

契約中の人は、①台湾・シンガポールなど使えない国があること ②海外で7GBを超えると当月中は戻せないこと ③2022年2月以降は契約解除料がかからないことを押さえて、続けるか見直すかを決めてください。

新しく準備する人は、スマホのローミング・レンタルWiFi・現地eSIMから、人数と日程に合わせて選ぶのが近道です。料金や対象国は時期によって変わるので、最新の条件は申し込み前に各社の公式サイトでご確認ください。